イギリス、ノッティンガムをベースに活動するネオソウルシンガー。ロック、ヒップホップ、ジャズ、モータウン、エレクトロニクスを融合したサウンドとオーガニックなヴォーカルがマッチした、控えめながらも優美で心地よく流れる時間を提供してくれる、 Yazmin Lacey (ヤスミン・レイシー)。
Gilles Petersonのプロジェクト、”Future Bubblers“で取り上げられ注目を浴び、2017年「Black Moon – EP」、2018年に「When The Sun Dips 90 Degree – EP」と2枚のEPをKaidi TathamやChildren Of Zeus、Profusion等が所属するイギリスのFirst Word Recordsからリリースしています。
ジャイルスのプッシュの元、BBCミュージックでのキャッチアップや、当ブログでも取り上げているMac AyresやJordan Rakeiとのコラボレーションや、Moses Boyd、Oscar Jerome等イギリスの新鋭たちとのセッションも話題の、これからさらに注目を浴びそうなシンガーです。
2023年3月に、キャリアとしてはそれなりに経ちましたが意外にもフルアルバムは出しておらず、まさに待望のフルアルバムデビューとなる『Voice Notes』がリリースされました。
ロンドン ジャズ シーンの名手たち( Marla Mbemba(b), Sarahh Tandy(key), Ife Ogunjobi(tr) , Jordan Hadfield(dr))やReid、Melo-Zed、そしてArlo Parksなども手掛けるDave Okumuのプロデュースにより自らの音楽に向き合った魅惑のアルバムになっています。
Yazmin Lacey : レビュー
Late Night People
『Voice Notes』より、エレクトロニックなシンセリフが特徴的なネオソウルはナイトライフを愉しむ人々や真夜中に仕事をこなす人たちへの賛歌。
Bad Company
自らの「悪」の部分との関係をスムースでジャジー&グルーヴィなサウンドと、魅力的なボーカルで聴かせてくれるUKネオソウルの真骨頂!
90 Degrees
「 When The Sun Dips 90 Degree – EP」からリーダー曲。ロールするドラムとアフロビート、ジャジーに展開するヴァイブスとヤズミンのクールな歌声が響き渡る、ヤズミン・レイシーっぽさが詰まっている作品。
Something My Trust
この曲もおススメ。Moonchildっぽいクロスオーバージャズが瀟洒に展開するメロウグルーヴ。
Black Moon
前作「 Black Moon – EP」よりタイトル曲、今のロンドンジャズシーンを象徴するようなグルーヴィなアフロネオソウル。2バージョンのスタジオセッションをどうぞ。
同じく”Black Moon”のBrownswood Basementでのスタジオライヴ。こちらはしっとりバージョン。個人的にはこっちのほうが好きかな。
Not Today Mate
エレクトロ、ジャズ、ネオソウル、R&Bのエッセンスが絶妙なバランス。それを優美に乗りこなすヤズミンのボーカルが圧巻。
優美で心地良いUKジャジー・ネオソウル、 Yazmin Lacey (ヤズミン・レイシー)でした。
ジル・スコットのイギリス版とでも言いたくなる高い実力と懐の深いボーカルは、聴き込めば聴き込むほど魅了されていくこと間違いなしです。