イギリス東部、ノーフォーク出身で現在はサウスロンドンを拠点とするギタリスト兼ソングライター、 Oscar Jerome (オスカー・ジェローム)。
ナイジェリアの英雄フェラ・クティ、モーゼス・ボイド、トム・ミッシュらも通った、音楽ダンス学校の名門、トリニティ・ラバン・コンサヴァトワール大学でクラシックギターとジャズギターを学んだ経歴を持つ気鋭のギタリストは、百花繚乱著しいロンドンジャズシーン中でも着実にキャリアを積み、存在感を放っています。
2016年デビューEPでのMaxwell Owinとのコラボレイトに始まり、Joe Armon-Jones、Sons Of Kemet、Ezra Collectiveなどのジャズアーティストたちとの共演のみならず、Lianne La Havas、IAMDDBらとの共演やアフロビートアンサンブル、KokorokoのWe Out Hereに収録されている『Abusey Junction』の作曲と幅広く活躍。
そして2019年にはカマシ・ワシントンのUKツアーサポートも経験。
ジャズの影響をベースにしながらヒップホップ、パンク、アフリカンミュージック、ソウルの影響も色濃く持つ、単にジャズという括りでは捉えきれないソングライティングと、リズミカルで歯切れのよいギターリフにバリトンボイスによるボーカルが特徴的なサウンド。
2020年8月14日に初のフルアルバム『Breathe Deep』がリリスされますので、そのアルバムトラックを中心にレビューしていきます。
Oscar Jerome : レビュー
Do You Really
と、その前に。
滑らかでありながらたたみかけるボーカルとシンコペーションされたリズムとベースライン、特徴的なギターが織りなすサウンドスケープが非常に印象的だった2018年代表曲。
Give Back What U Stole From Me
軽快なリズムセクションとWinston Surfshirtを思わせるようなファンク・ヒップホップ的アプローチにトリッキーなボーカルでたたみかける。
Sun For Someone
ベースラインがグルーヴィでかっこいいファンクチューン。
Timeless
Lianne La Havasとのアコースティックでゴージャスなデュエット。
▼Lianne La Havasの記事はこちら▼

Gravitate
ソウル、ジャズ、ロックの要素を融合したゴージャスでパーカッシブな跳ねるブレイクビートが素晴らしい。おススメ。
Misty Head / Summer Street (Live at Balamii Summer Series)
2019年夏、ロンドンのホーニマン博物館&庭園で行われたライブのようです。こんな場所でライブができてしまうことにも驚きですが、オスカージェローム、かなりのイケメンですね。最近ではモデル業もやっているのも納得。
まとめ
サウスロンドンの新鋭ギタリスト、Oscar Jerome(オスカー・ジェローム)でした。NEXT Tom Mischとも言われている次世代の注目ギタリストです。
軽快でパーカッシブなビートにたたみかけるボーカルはTom Mischよりもアツい系、Tom Michはもっとクールなイメージですね。当サイトでも紹介しているMansur Brownとも全く違うタイプ。とまぁギタリストだけでも次々と出てくるロンドンジャズシーンは選手層厚すぎです。