1967年生まれ、トニ、トワンダ、トリーナ、テイマー、トレイシーの5人姉妹によるグループ、 The Braxtons (ザ・ブラクストンズ)でデビュー後、超売れっ子プロデューサー、Babyface/LA Raidの強力バックアップによりLaFace Recordからデビューし、瞬く間にスターダムを駆け上がった Toni Braxton (トニ・ブラクストン)。
1990年代から第一線で活躍しているアメリカを代表するR&Bシンガーの一人で、今もなお、派手さはないですが安定した活躍ぶりを見せています。
まさに「安定」の人。デビュー当時からブラクストン姉妹の長女らしい落ち着いたオーラをいつも出していて、どれだけ売れても、スターになっても常に落ち着いているというか、安定している雰囲気がいつもあります。
そして歳を重ねるにつれ、結婚~離婚を経ても変わらず美しいアルトヴォイスと、ビジュアルもその年代に相応しい「美」を表現していて、ケバくなったり、劣化したり、そういうのとは無縁ですし、音づくりに関しても変にトレンドに寄せてみたりすることなくその時代を反映しつつもトニ・ブラクストンらしい楽曲を常に創っている、「トニ・ブラクストン・ウェイ」を歩んでいるように感じ、アーティストとして非常に好感が持てます。
2020年にはアルバム『Spell My Name』をリリースし、その美しさは今も現在進行形で進化しています。
Toni Braxton : レビュー
Dance
2020年『Spell My Name』より。CHICを思わせるような軽快ながらも大人な印象のダンサブルチューン。
Long As I Live
2018年アルバム「Sex & Cigarettes」からのファーストカット。トニ・ブラクストンだとすぐわかるような上質なアダルトコンテンポラリー。Teddy RileyやBaby FaceともプロダクションワークをしていたAntonio Dixonとの共同制作。第61回グラミー賞『最優秀R&Bパフォーマンス』と『最優秀R&Bソング』にノミネート。
Sex & Cigarettes
アルバムタイトルナンバー。 シンプルな楽曲でがっつりと歌い上げる系のピュアソウル。
Breath Again
代表曲&名曲を振り返りましょう。まずは93年デビューアルバムよりUSチャート最高3位となった、ベビー・フェイスワークの中でも個人的に屈指の作品だと思う名曲。
Un-Break My Heart
96年アルバム「Secrets」より。名プロデューサー、デヴィッド・フォスター作品らしい精巧に作られた美しい旋律とトニ・ブラクストンの奥深いボーカルワークにより全米チャート1位、第39回グラミー賞受賞作品となった名曲。
Let It Flow
こういった透明感のあるミディアムトラックもベビー・フェイス×トニ・ブラクストンの組み合わせならでは、といった感じですね。
The D Word
2014年、久々にBabyfaceと組んだデュエット曲。思いっきりアダルトコンテンポラリー、大人の世界。
Babyface feat. Toni Braxton – Give U My Heart
個人的にたまに無性に聴きたくなる曲。
エディマーフィー主演映画「ブーメラン」からのサウンドトラック。トニ・ブラクストンがソロデビュー前の92年ヒット作。ベビーフェイスによる若々しいニュージャックスイングが印象的でした。このサントラからはBoyz Ⅱ Menの「End Of The Load」がビッグヒットしましたね。
まとめ
安定の「美」を奏でるソウルシンガー、Toni Braxtonでした。ブレずに走り続ける、いつの時代もトニ・ブラクストンらしい楽曲を届けてくれる安心感がありました。