ニュージャージー生まれでNYで活動するコリアン・アメリカンのシンガー、ラッパー Audrey Nuna (オードリー・ヌナ)。
16歳のときにすでにJay-Z主宰のマネジメント会社、ROCネーションのプロデューサーであるAnwar Sawyerに見いだされ、その2年後の2018年シングル『80deg』でデビュー。
なかなか認知されることが難しいアジアをバックグラウンドとしたR&Bシンガーですが、徐々にその実力が注目されることとなり、遂に2019年メジャーレーベル、ソニー・アリスタと韓国系アメリカ人女性アーティストとして初めて契約。
特にメジャー契約を契機にその才能が一気に花開いた感があり、エキセントリックで弾けたラップとクリアなボーカルのコントラスト、エレクトロニック、トラップ、R&Bを遊び心あるブレンドでグイグイと迫ってくるサウンドメイクは、アフリカン・アメリカンでもアングロサクソン系とも違う、彼女自身のキャラクターも含め独特の雰囲気を醸し出す次世代アジアン・ポップといっても良い魅力的な光を放っています。
そのキャラクターはファッション業界でも注目されつつあり、中国系アメリカ人が立ち上げたNYのジェンダーレスブランド、アートコミュニティ、BOBBLEHAUSとのコラボレーションブランド「NUNAHAUS」の展開などNYにおけるアジア系アーティストとしてブレイクしていきそうな存在です。
現在はシングルのみのリリースが続いていますが、アルバムやEPリリースもそう遠くないと思われるので、ここで先取りレビューしていきたいと思います。
Audrey Nuna
damn Right
レトロエレクトロニックなヒップホップビーツに、いなたくもクセになりそうなラップとクリアなボーカルが、PV含めてなにかすごく刺激的で惹きつけられる作品。
DJ Snakeによるフューチャーベースリミックス。
Time
2019年ソニー・アリスタ契約第一弾。重めのドラムビートにスムースなボーカルが乗るR&B。
Paper
ミディアムトラップビートと無機質なシンセ、メロディアスなボーカルコントラストが素晴らしい。
Comic Sans feat. Jack Harlow
この無機質感とキテレツ感はミッシー・エリオット級の非常にクセになる作品。好きです。おススメ。
Last Song
パク・ジェボム、pH-1とのコラボによるコリアンアメリカン・アンセム。
88Rising / Audrey Nuna performs
アジアンカルチャーの一大プラットフォーム、88RisingでのライヴパフォーマンスはTOYOTA USAが提唱する音楽を通して文化を成長させる取り組み「TOYOTA Music Den」が協賛。
まとめ
無性に気になるコリアン・アメリカンシンガー、ラッパーの Audrey Nuna (オードリー・ヌナ)でした。
YaejiやTOKiMONSTAなど韓国系アメリカ人アーティストの活躍も目立つようになってきましたね。Joyce WriceやSen Morimotoら日系アーティストも含めて2020年代はアジア系アーティストの躍進が期待されます。