ブラジルの現代ポピュラーミュージックであるMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)と世界的なR&Bのトレンドの組み合わせが、絶妙な南米の雰囲気を醸し出してくれる魅力的な”ブラジルR&B“の世界。
ブラジルR&B?ブラジリアンR&B?そもそもそんな呼び名があるのかは分かりませんが、『ブラジル人アーティストによるヒップホップ/R&B』をご紹介します。
その中でもとりわけ若手、もしかしたらワールドワイドに活躍するかもしれないこれから注目のアーティストをお届けします。
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YOÙN
リオを拠点に活動するAlisson JazzとGian PedroによるブラジルR&Bデュオプロジェクト、YOÙN(ヨウン)。
学生時代に意気投合し2017年に結成したこのプロジェクトは、ストリートミュージシャンとして人気を博すとともに2019年デビューシングル『Meu Grande Amor』以降、YouTubeでも3万以上のフォロワー、250万以上の再生回数を記録。
オーガニック感のあるR&B、ジャズ、ソウル、ヒップホップを融合させたサウンド、ゴスペルベースのボーカルハーモニーとラップが絡むロマンチックR&Bの新鋭。
YOÙN – Se Foi
YOÙN – Nova York
Agnes Nunes
バイーア州生まれで現在はリオを拠点に活動する弱冠18歳のシンガー、Agnes Nunes(アグネス・ヌネス)。
あまり情報がありませんが、非常にクールで知的な印象の若手ソウルシンガー。オーガニックなメロウグルーヴと可憐な歌声はRaveenaやJ.LamottaからSZAやH.E.Rまで想起させる、要はそのあたりが好きな人にはどストライクなハズ(自分のこと)。若いころのEsperanza Spaldingみたいなビジュアルも◎
バコエグズドブルース、フランシスコ、エルホンブル、ヴァネッサ・ダ・マッタなど別名義でも活動していたようです(ってまだ18歳なのに)。
おススメ!
Agnes Nunes – Lisboa
Agens Nunes – São Paulo
Budah
ヴィラ・ヴェリャ出身のソングライター、シンガー、ラッパーとして活動するBrandha RangelのステージネームBudah(ブダ)。
2014年から活動を開始し、地元のヒップホップコレクティヴ、バタリャ・ダ・ポンテ(Batalha da Ponte)やボカ・ア・ボカ (Boca a Boca)に所属して活動。
2016年シングル『Neguin』でデビュー。
IAMDDBのようなロマンチック・ジャジーダウンビートとトラップビートの組み合わせとラップ・ボーカルのハイブリッド型。
Budah – Terra de Buda
Budah x Chris – Estar com você
Fabriccio
サンパウロを拠点にするMPB/R&Bシンガー、Fabriccio(ファブリシオ)。
MPBのアイコンでもあるDjavan、Simonal、Max de Castroらの影響とMarvin Gayeなどのアメリカの70年代ニュー・ソウルの影響を併せもったサウンド。
2017年にデビューアルバム『Jungle』をリリース。
dvsnやKyle Dion、Lucky Dayeのような男性的チルでセクシーさが漂うニュー・アーバンソウル。
Fabriccio – Amor e Som
Fabriccio – Teu Pretim
Gabz
リオデジャネイロの21歳女性ラッパー、シンガー、TVタレントのGabz(ギャブズ)。
MPBの要素と現代R&B/ヒップホップを融合したサウンドに、Agnes Nunesとはまた違ったクールビューティさを兼ね備えたビジュアルも非常に良いですね。
2018年シングル『Do Batuque ao Bass』でデビュー、まだEP、アルバムのリリースはしていないようです。
Gabz – Insegurança
Gabz – PELE.
Liniker
サンパウロ州の地方都市アララアクア出身のシンガーソングライター、Liniker(リニカー)。
トランスジェンダーとしての個性を堂々と前面に打ち出したビジュアルと音楽性は非常に芸術性が高く、サンバロックをベースにジャズ、ソウル、R&Bを取り入れ、情熱的でソウルフルなボーカルとの組み合わせは白眉もの。
次世代スターの登竜門的YouTubeチャンネル、A COLORS SHOWにも出演し、ワールドワイドでの活躍が期待されるアーティスト。要チェック。
Liniker – Presente
Liniker – Calmô
ブラジルR&B : まとめ
ブラジルR&B / 早めにチェックしておきたい若手アーティスト6選でした。いかがでしょうか、なかなか魅力的な世界が広がっていると思いませんか?
英語圏のアーティストと比べると情報量が圧倒的に少なく、しかもポルトガル語なので情報収集に苦労しましたが、結構魅力的なアーティストがいて新たな発見ができました。
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