J.Lamotta すずめ / 華麗に個性を表現するイスラエル・ネオソウルシンガー

J.LamottaNeo-Soul

モロッコのルーツを持ち、イスラエル、テルアビヴ出身、現在はベルリンで活動するマルチプレイヤー、シンガーソングライター、 J.Lamotta (Jラモッタ)すずめ

 

ライトニン・ホプキンスビリー・ホリデイジョン・コルトレーンサンラーからJ ディラエリカ・バドゥローリンヒルアーリヤなどにインスピレーションを受けたブルース、ジャズ、ヒップホップ、ソウルをベースにしたネオソウル~オーガニックソウルは、彼女の美学とスタイルに裏打ちされた独特でユニークなもの。

2018年アルバム『Concious Tree』でデビュー後、2019年『Suzume(すずめ)』をリリースし各国の耳の早いリスナーから高い支持を受け、ブルーノート東京を含むヨーロッパとアジアツアーにより、ここ日本でもじわじわとファンが拡がりつつあります。

ちなみに「すずめ」という日本語をつけているのはなぜか?彼女のバックバンドでもあるThe Dizzy SparrowでもSparrow=「すずめ」とついています。由来はMikikiのインタビューで語っているのでどうぞ。

J・ラモッタ・すずめとは何者か? J・ディラを愛する美しきシンガー/ビートメイカーに迫る | Mikiki by TOWER RECORDS
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各アルバムはドイツ・ベルリン名レーベルJAKARTA、日本ではP-VINEによって配給されており、最近特に日本人アーティストとのコラボレーションも多く、EVISBEATS、Snowk、Nenashi、そしてレコード番長こと須永 辰緒氏によるSunaga T Experienceとのコラボレートによるジョニ・ミッチェルの名盤「BLUE」を丸ごとカバーした極上ジャズコレクション『Re Blue』を2022年11月にリリースしています。

J.Lamotta すずめ : レビュー

Sunaga t experience · J.Lamotta Suzume – All I Want

Re Blue』より、ボッサアレンジでのカバー。このアルバムは必聴!!!

All I Want

 

 

同郷テルアビヴのシンガーJenny Penkinとのレゲトン調アラビア語ソング。タイトルもアラビア語で全く読めないですが=「カラオケ」というタイトルみたいですね。

J.Lamotta & Jenny Penkin – קריוקי (Karaoke)

 

新潟・北海道を拠点に活動する DJ / Producerデュオ、Snowkとのコラボ作。グルーヴィーなエレクトロチューン。

Snowk & J.Lamotta Suzume – Trust the change (Lyric Video)

 

 

Can’t Refuse

2019年『Brand New Choice』からの1stカット。

いままでよりもヒップホップテイストが強いトラックに、柔らかく美しい歌声が映えるJhene AikoのようなR&Bサウンド。

J.Lamotta – Can't Refuse [Official Music Video]

 

 

Hope So 

EP『Brand New Choice』からの2ndカット。

こちらもハードヒットなヒップホップトラックに揺らめくシンセとギターを合わせた現代的なR&Bサウンド。

今日現在、EP『Brand New Choice』からはこの2曲が公開されていますが、アプローチ的にはR&B色が強そうですね。

J.Lamotta – Hope So [Official Music Video]

 

 

If You Wanna

2019年『Suzume(すずめ)』より。

ジャジーでメロウ、キュートなJ.Lamottaのパーソナルを表現しているような爽やかネオ・ソウルは、Moon Childあたりに通じるものがありますね。

J.Lamotta – If You Wanna (music video)

 

 

Deal With That

2018年『Concious Tree』より。

非常に洗練されたジャジーネオソウルは、中東~モロッコのバックグラウンドを感じさせながらUKジャズっぽいエッジの効いたサウンド。カッコイイ!

J.Lamotta – Deal With That

 

Turning

2019年『Suzume(すずめ)』より。

シルキーな歌声に癒され哀愁メロディが全体を包むジャジーソウルは、ビルウィザースJディラの影響を感じさせてくれる内容。

J.Lamotta – Turning

 

J.Lamotta すずめ & The Dizzy Sparrow – Advice

2018年『Concious Tree』以前の作品。

J.Dillaトラックへの愛も感じられる、メロウヒップホップビートによるジャジーなパフォーマンスセッションは2回のリハのみで決行されたものだそう。ポケットトランペットのソロも素晴らしい

J.Lamotta すずめ & The Dizzy Sparrow – Advice

 

 

まとめ

華麗に個性を表現するネオソウルシンガー、J.Lamotta(すずめ)でした。ジャズ~ネオソウル~ヒップホップ~ビートミュージックをあらゆる側面から個性的に表現していますね。

RaveenaMoon ChildJhene AikoAlfa Mistあたりまでも網羅する幅広いアプローチを自然とやってのけるアーティストです。

最近、こういったマーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールドなどの70年代ニューソウルを起源としてヒップホップやジャズを融合した新たなネオソウル(ってなんだかおかしな表現ですが)ムーブメントのことを『クワイエット・ウェイヴ』と呼ぶようですね。いろんな『ウェイヴ』があるもんです。

またそのあたりも特集していこうかと思います。