マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハザウェイ、カーティス・メイフィールド、スティービー・ワンダーらとともに、ニュー・ソウルムーブメントの旗手として1970年代を代表するシンガーである、 Bill Withers (ビル・ウィザース)。
アメリカ現地時間2020年3月30日、心疾患の合併症で亡くなったことが報道されました。享年81歳でした。
Bill Withers Dead at 81The legendary soul singer-songwriter behind “Ain’t No Sunshine” and “Lean on Me” died from heart complications
低音ボイスとどこか人柄が滲み出るソウルフルで甘い歌声が、耳にずっと残る稀代のシンガーであり、その楽曲も多くのカバーやヒップホップでのサンプリングソースとして現代まで親しみ続けられていました。僕もそうですが、リアルタイムではなく、カバーからビル・ウィザースの魅力を知ったファンは多いのではないでしょうか。
このブログでも紹介しましたが、ちょうど二年前にJose JamesがBill Withersのトリビュートアルバムを出していましたね。
いつまでも永遠に語り続けられるであろう名曲の中から、やはり鉄板のこの5曲をレビューしていきます。
– Bill Withers – レビュー –
Bill Withers – Lovely Day
1977年作。この曲を初めて聴いたのはいつだったか・・・この歌声、サビへと盛り上がっていく高揚感、完璧すぎる構成に鳥肌ものだったことを覚えています。ビル・ウィザースというよりもソウルミュージックそのものの一つの金字塔的作品ではないでしょうか。
マルーン5もカバーしてました。
Grover Washington Jr. – Just the Two of Us feat. Bill Withers
人気サックス奏者であるグローバー・ワシントン・ジュニア名義によるグラミー受賞作品。スティーブ・ガッド(ドラム)やマーカス・ミラー(ベース)等一流ミュージシャンによる共演。
なかでもとりわけ、ビルウィザースのボーカルがこの曲の美しさを決定づけているといっても過言ではないほど、『ビル・ウィザースの曲』になっている感があります。古今東西、老若男女問わずこれからも愛され続ける名作。
Bill Withers – Lean on Me
1972年作。自分の記憶が確かなら、クラブヌーヴォーというグループが86年にこの曲をカバーしたことで、Bill Withersの存在を知ったように思います。70年代初期の黒人社会の背景を感じさせながらも、ポジティブな歌詞とシンプルな楽曲、展開が心打つ作品。
Bill Withers – Use Me
72年作。リーン・オン・ミーと同じアルバム「Still Bill」から。ミック・ジャガーやディアンジェロ、笠井紀美子ら、この曲も多くのカバーが出ています。
土臭さくファンクネスに進行するギター&ドラムが男気を感じるソウルクラシック。
Bill Withers – Ain’t No Sunshine
71年作。元々はシングル「Harlem」のB面でリリースされたが、B面がヒットしたケース。1972年グラミー賞ベストR&Bソング受賞の初期の代表作。メンフィス・ソウルのレジェンド、ブッカーTジョーンズプロデュースによるブルース&ソウル。日本語タイトルは「消えゆく太陽」
Bill Withers :まとめ
Bill Withers (ビル・ウィザース)の永遠に語り継がれる鉄板の名曲5選でした。マーヴィン・ゲイやダニー・ハザウェイ、カーティス・メイフィールドももし生きていればこの年代なのかと考えると感慨深いものがあります。
先日急逝してしまった志村けんさんもソウルミュージックには造詣が深かったので、Bill Withersは好きだったのではと思いますので、今回の逝去は天国で驚かれたのではないかと思います。
改めてお二人のご冥福をお祈りします。