イギリス・ブライトン出身でロンドンを拠点に活動するマルチタレント、エレクトロニックミュージシャン、ソングライター、プロデューサーの Royce Wood Junior (ロイス・ウッド・ジュニア)。
イギリスのSSW、Kwabs、Jamie Woonらへの楽曲提供や共演をしながらキャリアを重ね2012年アンダーグラウンドな個性派女性シンガーStacとの共演によるEP『Second Lens』をリリース。
続くEP『Tonight Matthew』もエレクトロ、トリップホップをベースにしたエッジの効いたサウンドを提供していたが、デビューアルバムとなる2015年『The Sheng Tang』では生楽器を使った温かみのあるR&Bとエレクトロニックな要素を織り交ぜつつポップなバランスを保つことに成功しており、このアルバムで自身の方向性が確立した感があります。
しかしその後、PREP、Laura Mvulaなど他のアーティストへのリミックスワークや共演はあったものの長いインターバルがあり、2021年になってようやくアルバム『No Two Blue Ticket』がリリース。
その充電期間が活かされたようなフレッシュでポップな仕上がりによりR&B、ファンク、ポップをモダンな感性で包み込んだ作品になっていました。
2022年9月にはその続編となる『Two Ticket Loose Bits』をリリース。『No Two Blue Ticket』の置き忘れ的な意味合いで7曲が追加されたようなイメージの作品です。
初期のマルーン5や最近のアーティストではJoesefに近い、懐かしさとモダンさが交錯するインディR&Bといったところです。
Royce Wood Junior : レビュー
Spit Up
『Two Ticket Loose Bits』より、渋めのソウル・ファンクチューンにサビでの女性コーラスのアクセント、ブレイクでの情熱的なギターソロが曲全体をカラフルに色付け。
What We Doing And Where Are We Going?
ファルセットボーカルによるJoesef系のソウルポップ。
Too Early To Say
『No Two Blue Ticket』より、少しAORの要素も垣間見えるオルタナティヴポップ。
Clanky Love
『The Sheng Tang』より、初期のマルーン5を想起させるオルタナティヴポップ~ソウル。
Midnight
『The Sheng Tang』からのファーストカット。初期の作品ではまだエレクトロニック要素が幅を利かせてますね。
懐かしさとモダンさが交錯するインディR&B、 Royce Wood Junior (ロイス・ウッド・ジュニア)でした。
最近の作品ではほぼエレクトロニックな要素は影を潜め生楽器によるサウンド主体になっていますね。