サウスイーストロンドン出身の若き天才ギタリスト、 Mansur Brown (マンスール・ブラウン)。
学生時代から結成しているオルタナティブ・ジャズバンド、Triforce(トライフォース)のメンバーとしての活動と合わせ、Henry WuことKamaal WilliamsとYussef DayesによるYussef Kamaalにおいて、ロンドンジャズシーンの一つの方向性を示したといっても過言ではないエポックメイキングなアルバム、『Black Focus』への参加によって一躍シーンの注目を浴びる存在に。
Alfa Mist、Little SimzらUKの重要人物へのレコーディング参加、Shabaka Hutchings、Joe Armon-Jones率いるEzra CollectiveらとともにUK新世代ジャズの今を伝えるプロジェクト『We Out Here』への参加(Triforce)と、いまやUKジャズシーンに欠かせないピースですね。
そんな彼のBlack Focusレーベルからの2018年ファーストアルバム『Shiroi』は各方面から絶賛され、現代版ジミ・ヘンドリックス、はたまたジョージベンソンとも言われ、サンダーキャットのベース、ロバート・グラスパーのキーと並べ新世代ジャズギターのアイコンとも評されています。
それもうなずける、その佇まい含めて若くして才能が爆発、なんともチルでアンビエントに鳴り響くディストーション&ディレイの利きまくったギタープレイに心を鷲掴みにされてしまうわけです。
2020年には3曲入りEP『Tesuto』をLAでいま一番アツいレーベルSoulectionからリリース。
2021年に自身の主宰する新レーベルAmai Recordsを立ち上げアルバム『Heiwa』を、2022年9月30日にはEP『NAQI Vol. 1 』、11月18日には『NAQI Vol. 2』がリリースされています。
Mansur Brown : レビュー
Naqi
最新EPシリーズのタイトルトラック。鳴いてますね~!ギターが。ノンビートでギターの表現力だけで聴かせる煌めくアンビエント作品。
Mansur Brown – Rise
EP『NAQI Vol. 1 』から、オリエンタルな雰囲気のギターフレーズと透明感のあるシンセのアンビエントなコントラスト。
Heiwa
アルバム『Heiwa』からのタイトルトラック。バックグラウンドでの鳥のさえずりのサンプル、質感のあるギターとパーカッション、ヒプノティックなメロディが万華鏡のように響き渡るアンビエントでピュアなHeiwaトラック。
Serene
EP『Tesuto』より、Soulectionからのリリースということもあるのか、チル・ヒップホップに近いLA系ダウンビートとMansur Brownらしいエフェクティブなギターの組み合わせ。
Mashita
ファーストアルバム『Shiroi』
美しいギターのサウンドコラージュのみで展開するレイトナイト・ジャズ。
Me Up
突き抜けむせび泣き、ベースラインをグルーヴィに進行する両ギターのケミストリーが男性的な美しさ、セクシーさを感じさせてくれる作品。
Yussef Dayes X Alfa Mist – Love Is The Message
Alfa Mist、Yussef Dayes、Rico Palladinoとのワクワクするような共演。この中でも凛としたMansur Brownの存在感とクールさが白眉。
Triforce – Righteous
Triforceより。Mansurのソフトでカラフルなギターから始まるオルタナティブ・フュージョン。
TriForce – Walls (We Out Here)
Triforceよりもう一曲。
We Out Hereへの参加局のライブバージョン。ここでもやはりひと際彼の存在感が目立つ、もって生まれたスター性を感じますね。
まとめ
ロンドンジャズシーンの若き天才ギタリスト、Mansur Brown(マンスール・ブラウン)でした。
2020年EP『Tesuto』は日本語から取っていて、MansurはEPを「生命を表すものであり、誰もが普遍的に経験し、これらの障害や課題への挑戦」と説明しています。
他にもアルバムや楽曲に日本語を取り入れていて、アルバムや楽曲タイトルだけでなく自身のレーベルも”甘い”という日本語になっていますね。
そんな日本語大好きMansur Brownがいよいよ2023年6月10日初来日が決定!ビルボード東京でのワンナイトステージが予定されていますので要チェック!