マサチューセッツ州フランクリン出身の双子の兄弟Austin Brown(プロダクション、キー、ベース、ギター)とJohn Brown(ドラム)、シンガポールで育ったLinus Lester-Hodges(ボーカル、ソングライティング)による3ピースネオソウルグループ、 Hablot Brown (ハブロット・ブラウン)。
LAを拠点とし、2017年にEP『Smiley Drive』でデビュー。
Global Viral 50、Sweet Soul Sunday、Alternative R&B、ButterなどのSpotifyの有名なプレイリストで取り上げられ、2018年にはLAの話題の最先端ミュージシャンが集うコレクティブ/レーベルであるSoulectionが新たに立ち上げたレーベル・ライン、「Black Label Series」の第一弾アーティストとして『Hablot Brown – Soulection Black Label: 01』をリリース。
並行してTom MischをはじめJordan Rakei、HONNE、JMSNなど、旬なネオソウル~インディR&Bアーティストのライブサポートも行っており着実に実力をつけてきているグループです。
2020年には創造性と深みを追求した新たなバンドの方向性が示された内容のEP『OPAQUE』をリリース。
これからツアーサポートをしていたアーティストたちと肩を並べる存在になるであろう、この3人組の作品をレビューしていきます。
Hablot Brown : レビュー
TAKE IT ALL
2020年EP『OPAQUE』より2曲。
それまでのしなやかに揺れるネオソウルから、かなりエレクトロニックに傾倒したクールで直線的なサウンドプロダクション。
Go
Jordan Rakeiのような印象的なギターリフと静寂感が漂うネオソウル。アムステルダムの人気エレクトロデュオ、Detroit Swindleによるクラブ仕立てのリミックスも◎
Easy For You
『Hablot Brown – Soulection Black Label: 01』より。
涼し気なギターとソウルフルでしなやかなボーカルはTom Mischを想起させる気持ち良さ。
Peace Of Mind
Christian Scottのグループメンバーでもある次世代サックス奏者Braxton CookらをフィーチャーしたLA産ジャジー・ネオソウル。
Keep It Low
2017年EP『Smiley Drive』より。ピアノ、ギター、シンセ、ボーカルエフェクトが美しく溶け合う、彼らを世に印象付けた極上ネオソウル。おススメ。
BAYNK – Simmer
ニュージーランド、オークランド出身のプロデューサー、BAYNK(ベイク)とのコラボレーション。透明感のあるエレクトロニックサウンドと小刻みなギター音、Linusの透き通るようなボーカルが見事にマッチ。
まとめ
ブレイク間近の3ピース・ネオソウルグループ、Hablot Brown(ハルボット・ブラウン)でした。
Ned Doheny、J Dilla、Nick Hakim、そしてTom Mischからの影響が分かり易く出ているような、西海岸AORとヒップホップ、ローファインディを現代的センスで融合したサウンド。
特に『Keep It Low』でみせたシルキーで多彩な音色のブレンドと『TAKE IT ALL』のようなエレクトロニックな進化をもっと突き詰めて欲しいし、くれそうな楽しみなグループです。