ラッパー、R&Bシンガーどちらもいけるハイブリッドアーティストとしてインディーシーンからじわじわと独特の存在感を示してきたニューヨーク出身の若手、Destiny Frasqueriのステージネーム、Princess Nokia (プリンセス・ノキア)。
Princess Nokiaとはアメリカの低所得者向け携帯電話ブランドから取られたネーミングで、ヒップホップからポップパンクまであらゆる表現とユーモラスなスタイルで独自のスタンスを取るアーティスト。
インディペンデントでミックステープ『Metallic Butterfly』(2014年)、『Honeysuckle』(2015年)、EP『1992』(2016年)でSoundcloudなどのストリーミングでファンを獲得し、イギリスのインディ系レーベルRough Tradeから2017年『1992 Deluxe』をリリースし、ビルボードのHeatseekersチャートで25位を記録。
アフロ・プエルトリカン、フェミニズム、バイセクシャルといった自身の個性、視点からの美の表現、セクシーさ、そしてあえての下品さも持ち合わせたユニークな表現力はかなりのインパクトを放つ存在。
2020年には『Eeverything is Sucks』と『Eeverything is Beautiful』という相反する2つの感情とアイデンティティを示したコンセプトアルバムをプロデューサーのowwwlsとともに作成し同時リリース。
2023年3月には「自分への 7 曲のラブレター」をコンセプトに様々なジャンルでラブソングに挑戦したEP『i love you but this is goodbye』をリリースしています。
Princess Nokia : レビュー
closure
『i love you but this is goodbye』より、メロディックなギターリフとエモなボーカルによるポップ・パンク。
Princess Nokia – No Effort
Coachella2022にも出演した2022年最初のシングルカットは2000年代前半をフォローしたようなヒップホップサウンド。
Princess Nokia – Boys Are From Mars feat. Yung Baby Tate
Yung Baby Tateとのフィメールタッグ作品。彼女の作品の中ではかなりポップな内容ですね。
Princess Nokia – Balenciaga
個人的なスタイルへの賛辞、ブランド主義からの脱却・・・がテーマ。
Princess Nokia – Sugar Honey Iced Tea (S.H.I.T.)
Suger Honey Iced Teaの頭文字で”S.H.I.T”、若手女性ラッパーのMaliibu Miitchも出演しているMVはLizzo的でありDoja Cat的。
Princess Nokia – Dragons
アルバム「Metallic Butterfly」より。ドラムンベースのビートを取り入れたエレクトロニックチューン。
Princess Nokia – Bikini Weather / Corazon en Afrika
こちらはハード&トライバルなEDMトラックを使用。このアルバム「Metallic Butterfly」はサウンド的にかなり実験していて面白いですね。
まとめ
独特の世界観と存在感のNYの新鋭アーティスト、 Princess Nokia でした。リリックやMVがコンセプチュアルで、音楽性は従来のヒップホップに囚われずエレクトロニックやハードロックを取り入れたりとかなり自由。結構面白い存在になっていくと思います。
ミュージシャン、フォトグラファー、デザイナー、モデル、アクター等々、そういったエッジな人たちの中で、注目されている若手を選出する”DAZED100“というサイトでも彼女は#4にランクイン。
このサイトも面白いです。かなり最先端な人たちを知ることができます。