ドキュメンタリー映画監督、プロデューサー兼ギタリストのIan Partonと中心にしたイギリス、ブライトンのオルタナヒップホップ~ポストロックバンド、 The Go! Team (ザ・ゴー!・チーム)。
オールドスクールヒップホップやポストパンク、インディロックを取り入れた音楽を構想していたIan Partonがほぼソロ作として『Get It Together』をリリースし、その後メンバー(ギター、バンジョー、ドラムのSam Dook、ドラムのChi “Ky” Fukami Taylor、ベースのJaime Bell、ボーカルのNinja、ドラム、ギター、キーボード、メロディカのKaori Tsuchida)らが加わりバンドの形で始動。
2004年のアルバム『Thunder, Lightning, Strike』でデビュー。
バンドのテンプレートはその頃からすでに確立されていて、インディロックとヒップホップをベースにマーチングバンドからドラマのテーマソングや学校などの環境ノイズなど様々なサンプリングソースと生楽器を組み合わせた熱気にあふれた音楽的びっくり箱のような世界観で、イギリスのマーキュリー賞へのノミネート、コアな音楽ファンを中心にセンセーショナルなデビューを果たした。
その後2007年に『Proof of Youth』、アメリカのノイズロックバンドDeerhoofのSatomi MatsuzakiとLAのサーフポップバンドBest CoastのBethany Cosentinoらが参加した2011年『Rolling Blackouts』をリリース。
Ian Partonとの確執なのか?事情は分かりませんが2015年の『The Scene Between』ではメンバー全員が解雇され、『Thunder, Lightning, Strike』以前の状態のようなIan Partonが製作総指揮、各曲異なるシンガーを起用したスタイルに。
2018年『Semi-Circle』では旧友であるギタリストのSam Dook、再登板になるラッパーのNinjaを中心に再びバンドを編成し現在に至ります。
2020年代に入っても上記メンバー以外バンドメンバーはアルバムごとに変わったり、多数のミュージシャンがゲスト参加するも、それぞれのアルバムに特徴を加えつつ音楽スタイル、テンプレートは初期と変わらない、賑やかで活気にあふれたヒップホップ~ロックが貫かれています。
2023年2月には2021年の前作に続くアルバムタイトル『Get Up Sequence Part Ⅱ』をリリース。
ゲストには、ラッパーのNitty Scott、西アフリカのグループ、Star Feminine Band、インディー・ポップ・バンドのHigh Water MarksのHilarie Bratset、日本のロックバンド、Lucie, TooのヴォーカリストKokubo Chisatoが参加しています。その『Get Up Sequence Part Ⅱ』中心に聴いていきます。
The Go! Team : レビュー
Gemini
スチールドラムが取り入れられた跳ねるようなトラックとパンチの効いたNinjaのラップが炸裂!
Whammy O
90年代ヒップホップをコミカルに表現したトラックにブルックリンのタレント・ラッパー、Nitty Scottがラップを担当。
Look Away, Look Away (feat The Star Feminine Band)
西アフリカのグループ、Star Feminine Bandが参加したナニコレ!ってくらいカッコイイ、ファズファンク&アフリカン・ハイライフ!
Huddle Formation
2004年のアルバム『Thunder, Lightning, Strike』の人気曲。いまと変わらぬパンチの効いたオルタナヒップホップ~インディロック。
炸裂するミクスチャーヒップホップ・ロック、 The Go! Team (ザ・ゴー!・チーム)でした。
20年間熟成された炸裂、爆裂のビックリ箱ミュージックといったところですね。元気のないときに特におススメです!