2000年代後半くらいから台頭してきたSynthwave= シンセウェーヴ
この10数年間で様々なアーティストの出現と進化をしてきたわけなんですが、正直、筆者はそれほど掘り下げてこのジャンルを聴いたことがなかったんです。
なので今回は一緒に掘り下げて(というほどじゃないですが)聴いてみませんか?というのが主旨です。はい、私も初心者のようなもんです。
こういうときに頼りになるのがやはりインディ系音楽配信・販売サイトであるBandcampですね。
このBandcampのジャンル検索を使ってSynthwaveジャンルの絞り込みを中心に、代表的&初心者でも聴きやすそうなアーティストの楽曲をセレクトし簡単にレビューてみました。
すべてBandcanpのプレイヤーをセットしているので、スキップボタン(|◀◀ ▶▶|)でアルバム全曲サクサク試聴できます。
ちょっと長いですがお付き合いください。途中飽きてしまったら他のページへどうぞ(悲)!
初めての シンセウェーヴ おススメアーティスト15選
#1 Lucy in Disguise
アメリカ・カリフォルニア、サンタバーバラ出身で現在はポートランドで活動するソロアーティスト。ウェストコースト出身らしい解放感とリゾート感のあるメロディックなサウンドで全編通して聴きやすいですね。
特に#1~#4までの流れは初心者向けの聴きやすさがあります。
#2 NINA
ドイツ出身のシンガーソングライターで、現在はイギリス、ロンドンで活動しているアーティスト。
80年代ノスタルジックポップ、ニューウェーブ、エレクトロニックミュージックの融合で 、全曲女性ボーカルのLAU(Laura Fares)がフューチャーされていて聴きやすいです。
#3 Siamese Youth
シンセウェーヴの名門NRW Recordsに所属するドイツ、ベルリンを拠点に活動するデュオ。
温かみのあるシンセとメロディーは、ほど良いレトロポップ感とオルタナティヴR&Bの要素も持っていて、The Weekendの「アフター・アワーズ」とシンクロする感覚を持ち合わせています。
#4 Timecop1983
オランダ、アイントホーフェンをベースに活動するシンセウェーヴ界を代表するアーティストのひとり。デビューは2013年『東京ローズ-ミッドナイトチェイス』という日本語タイトルのもの。
これを聴けばシンセウェーヴとはなんぞや、がわかるシンセウェーヴど真ん中の安定した内容。
#5 Brothertiger
アメリカ・オハイオ州タレド出身、現在はNYで活動するアーティスト。
2015年『Out Of Touch』に代表されるインディ~チルウェーヴ系サウンドも素晴らしいですが、この2020年リリースの『Fandamentals,Vol1』ではアンビエントな世界観のシンセウェーヴを披露。
#6 Ѕtratford Ct. (コンピレーション)
アメリカ・サンディエゴの北、ビーチボーイズの名曲『Surfin’ USA』の舞台でも知られるDel Mar(デル・マー)拠点のレーベルからのコンピ。
シンセウェーヴほかバレアリックものも含んでいてるローファイな感じでセレクトされていて入り込みやすいかも。
#7 Astrophysics
ブラジル・リオデジャネイロを拠点にするアーティスト。
ヴェイパーウェーブ系イケイケ感、アニメオタク感全開で迫る元気系。竹内まりやの定番『Plastic Love』のリメイクや、随所に日本語も登場する作品多し。
#8 FM Attack
カナダ・バンクーバーを拠点にするアーティスト。シンセウェーブ・ムーブメントを生み出した先駆者のひとり。
王道のダークディスコ、ロマンティックシンセメロディなエレクトロニック・ミュージック。#2ではトークボックスによってノスタルジック感が演出されるダフトパンク系サウンドが〇
#9 Dana Jean Phoenix
カナダ、トロントを拠点にするアーティスト。
Timecop1983などがプロデュースしているシンセウェーヴシンガーといったところでしょうか。
#1でいきなりFreeze往年のディスコソング”IOU“カバーで敷居を低くしてくれます。全編ポップなアプローチで楽しめます。
#10 KRISTINE
ギリシャ、アテネを拠点にする女性アーティスト。
パット・ベナター、ベルリン、ロクセットなどの80年代のサイレン・ポップ・アーティストに影響を受けたレトロなアプローチ。たしかにその時代の女性ポップソングを聴いている味わい。
#11 MYRONE
カリフォルニア・ロサンゼルスを拠点にするアーティスト。
80年代のアニメ音楽を彷彿とさせる大きなドラム・ヒットとバッキング・トラックの上に、気ままなギター・ワークで味付けする、さながらシンセウェーヴ界のトム・ミッシュといったところ。こういうアプローチもいいですね。
#12 Future Cop!
イギリス・マンチェスターで活動する元々はデュオ、現在はソロで活動している模様。2006年からとこのジャンルではベテランの域。
日本のサブカルチャーにも精通した80年代ポップカルチャーの愛好家としてキャリアスタートさせた生粋のレトロポップ・シンセウェーヴですが幅広いアプローチで聴き飽きない内容。#9では日本人ボーカリストをフィーチャー。
#13 FM-84
カリフォルニア、サンフランシスコを拠点にするシンセウェーヴを代表するアーティストのひとり。
キリっと引き締まったサウンド、広がりのあるシンセメロディと哀愁漂うボーカル。シンセウェーヴが単純な懐古主義的なものではなく、一つの表現手段として確立していることがわかる内容。必聴。
#14 Robots with Rayguns
アリゾナ州フェニックスを拠点にするアーティスト。
R&Bやヒップホップ、EDM、ブレイクビーツの要素を取り入れたセンスあるアプローチで、聴く人を選ばないというかメジャーシーンリスナーでもすんなりと入っていけそう。
#15 Northern Lights
ロサンゼルスを拠点にするプロデューサー、アーティスト。
ローファイでじっくりと聴かせるタイプの哀愁漂うレトロモダン・シンセウェーヴ。
騒がしさ、喧噪のようなものが感じられず、少しだけシンセのスパイスを持ちながらスムーズに流れていくサウンドは、リラックスタイムのBGMにもバッチリとハマりそう。
まとめ
めての シンセウェーヴ おススメアーティスト15選でした。それぞれのレトロフューチャーな世界観を楽しめたのではないでしょうか。多分まだまだ(代表的な人たちも含めて)多くのアーティストがいますが今回はここまで。
基本のTimecop1983やFM-84、Northan Lightsあたりから入るのもよし、ポップカルチャーなAstrophisicsやFuture Cop!から、というのも良いかもですね。
個人的にはリゾート感のあるLucy in DisguiseやЅtratford Ct.のコンピから入るのもいいなぁ、なんて思います。
チルウェーヴ、ヴェイパーウェーヴ、最近ではクワイエット・ウェーヴなんて言うものもあります。いろんなウェイヴがあるもんです。このあたりも特集していこうと思います。
▼現代シンセウェーヴをけん引するThe Midnightは単体でレビューしています!▼