Minnie Riperton / 押さえておきたい永遠の名曲8選

minnie riperton R&B
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1975年「Lovin’ You」の大ヒットで一世を風靡したシカゴ出身のシンガー、 Minnie Riperton (ミニー・リパートン)。

エタ・ジェームスやラムゼイ・ルイス、チャック・ベリーらのバックボーカルを経て1970年にソロデビューし10年間にわたり5つのアルバムを制作したものの、76年に乳癌と診断され、79年31歳の若さでこの世を去りました。

6オクターブとも7オクターブとも言われる美しいハイトーンボイスと透明感のある歌声は「Lovin’ You」でみせたあのイノセントな魅力そのままに、繊細かつメロディアスな数々の名曲を残しています。

今回はそのミニーリパートンを語る上で欠かせない、必ず押さえたい名曲を7曲ご紹介するとともに、70年代名曲の宿命ともいうべき、後年、特に90年代に影響を受けたヒップホップ・サンプリングソース(一部カバー)としての一面も交えてレビューしていきたいと思います。

 

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Minnie Riperton : レビュー

Les Fleur (1971)

1971年デビューアルバム『Come to My Gardenからのデビューシングル。同郷シカゴの人気ジャズピアニストであるRamsey Lewis(ラムゼイ・ルイス)の68年作のカバー。

原曲にはない短いギターフレーズのリフバッキングされるサウンドとサビへのドラマチックな展開に、ミニーの天使のような歌声がこだまする70年代初期らしい作品。

4 Hero – Les Fleur (2001)

2001年に4Heroによって、このミニー・リパートンバージョンを忠実にカバーしながらも4Heroらしい当時のブレイクビーツ、クラブミュージックのエッセンスが程よく散りばめられている良作。

 

Only When I’m Dreaming (1971)

同じく1971年『Come to My Gardenより。

ヴィンテージ感のあるジャズ・ボッサラウンジのアンサンブルに途中、”Lovin You”ばりのハイトーンボイスを聴かせてくれます。

Smif-N-Wessun – Hellucination (1995)

東海岸アンダーグラウンドシーンで人気を誇ったスミフ・ン・ウェッスンの95年作でバックアンサンブルがループされています。

 

Take a Little Trip (1974)

“Lovin’ You”収録の74年アルバム『Perfect Angelより。スティービー・ワンダープロデュース作品。非常に凝ったメロディ展開がセンス抜群な、さすがの内容。

Del The Funky Homosapien – Stress The World (1996)

西海岸ベイエリアアンダーグラインドシーンの雄、Del The Funky Homosapienの96年作でギターリフがサンプリングループされています。

 

Baby, This Love I Have (1975)

1975年アルバム『Adventures in Paradiseより。

Leon Ware作曲の、静寂感のあるイントロの印象的なベースラインから始まり、セクシーに展開する大人の雰囲気漂うアーバンコンテンポラリーな作品。

A Tribe Called Quest – Check The Rhime (1991)

印象的なベースラインを大胆かつ痛快にサンプリングした言わずもがなの名作。

 

Inside my Love (1975)

1975年アルバム『Adventures in Paradiseより。

こちらもLeon ware作曲作品。感動的ですらある楽曲展開と、最後の見せ場で「ホイッスルレジスター」と言われる高音域の音声を長時間にわたって美しく鳴り響かせる圧巻のボーカル。

この曲をベスト・オブ・ミニーリパートンと推す方も多いのではないでしょうか。このアルバムはマストです。

そのレオンウェア自らが79年セルフカバーしたもの。

2 Pac – Me Against The World

2Pacの中でも高い人気を誇るこの曲でピアノのメロディラインが非常にうまく使われています。どちらも今は亡き・・・というところがすこし悲しいですね。

 

Memory Lane (1979)

1979年遺作となる『Minnie』より。

癌に侵されていたであろう当時を、ポジティブさと力強さで乗り越えようとする様を感じさせるようなメロディラインとミニーのボーカルが心に響く作品。

Junior M.F.I.A – Player’s Anthem Clark Kent Remix (1995)

イントロのホーンリフが使われています。

 

Here We Go (1980)

リパートンが亡くなる前のボーカルセッション中に録音されたトラックを中心に構成された、1980年『Love Lives Foreverより。

ピーボ・ブライソンをフィーチャーし、トム・スコットのサックスソロ、追加ボーカルとしてロバータ・フラックも参加したジャジー・アバンギャルドな作品。

Nonchalant – Lazy Afternoon (1994)

かなりマイナーな作品ですが、プロデュースはハウスミュージック界のレジェンド、トッド・テリーによるもの。イントロからの印象的な歌いだし「It’s A Lazy Afternoon , Just a Kind of a Day Made For Lovin’ You」を上手く使った90年代ヒップホップらしい作品。

 

Rotary Connection – I am The Black Gold Of The Sun (1971)

最後は番外編。シカゴのゴスペルソウル~サイケデリックバンド、Rotary Connection(ロータリー・コネクション)が残したレアグルーヴ・マスターピースアルバム、『Hey Love』より、ミニーリパートンをボーカルに迎えたサイケソウルの傑作!

Nuyorikan Soul –  I am The Black Gold Of The Sun (1997)

なんといってもKenny “Dope” Gonzalezと”Little” Luis Vegaによる97年名作アルバムからの名カバーでしょう。ボーカルはJocelyn Brown!

 

まとめ

押さえておきたい永遠の名曲、Minnie Riperton(ミニー・リパートン)でした。

6オクターブとも7オクターブとも言われるボーカルも素晴らしいですが、それと同じく夫であるRichard Rudolphとともに創り上げた楽曲の斬新さ、素晴らしさは特筆すべきものがあります。

今回はヒップホップの元ネタとしての側面も一緒にご紹介しましたが、やはり後年にその魅力を伝えるという意味においてヒップホップの役割の大切さも思い知らされますね。