ノルウェーに移住したチリ人の両親の下で育ったシンガーソングライター、Nicolas Muñoz(ニコラス・ムニョス)のインディポップ・プロジェクト、 Boy Pablo (ボーイ・パブロ)。
ノルウェーの西岸にあるベンゲルという街で育ち、幼いころからギター、ドラム、ベースギター、ピアノを習得。2017年(高校生時)にYouTubeにDIYで制作されたPVとともにアップされたベッドルームポップ『Every Time』のバイラルヒットで注目され、EP『Roy Pablo』、翌年『Soy Pablo』と立て続けにEPをリリースしインディポップシーンに登場。
日本やアメリカ、ヨーロッパ各国などで大きな注目を浴び、各国ツアーの成功、ノルウェー国内の音楽賞受賞、さらにはPitch Folk、NPRなどの音楽サイトでも高い評価を得るなど一気にインディシーンの人気者に上り詰めた感のあるアーティストです。
音楽の影響として、Mac De Marco、Tyler The Creator、Tame Impala、Mild High Clubを挙げているようにユルさの中に潜む内省的な感情やユーモアをシンプルな機材で音表現していく、現代的なベッドルームポップと言えるでしょう。
2020年10月に初のフルアルバムになる『Wachito Rico』をリリースしていますので、YouTubeから出現した2020年現在21歳の注目のニュースターをレビューしていきます。
Boy Pablo : レビュー
Everytime
2017年『Roy Pablo』より。
そのYouTubeでバイラルヒットとなり現在3,400万回のプレイ数を記録。ノルウェーの夕暮れの川のほとりで、ストリートウェアを着て素朴に歌う、素朴でメロディックなインディポップ。
カリフォルニアのインディポップシンガー、Ginger Rootにも通ずる素朴さがありますね。
Dance, Baby!
2017年『Roy Pablo』より。
爽快なギターサウンドが気持ちいい、ダンサブルに突っ走る青春ソング。
Feeling Lonely
2018年『Soy Pablo』より。
ほろ苦い恋愛経験と孤独を明るいギターコードで掻き鳴らすティーンエイジャーの若々しいサウンド。
wachito rico
2020年『Wachito Rico』からのタイトルソング+以下2曲。
弾けるような若々しい勢いのあるサウンドとキャッチーなメロディが強調され、途中からヒップホップ?ラテン系?に代わるトラックもなかなか面白いアプローチ。
honey
Mac De Marcoを少し意識したかのようなドリーミーな雰囲気を漂わせる楽曲。
この『Wachito Rico』からのリリースソングはストーリー性を持たせたPV構成となっていてChapter1『Hey Girl』~Chapter5『wachito rico』までアップされています。(順番どおりでなくてスミマセン)
leave me alone!
Gus Dappertonみたいなイケメンさはないけれど、「ほっとけ!」と言われてもユルさと親しみやすのが隠し切れないキャラクターがイイ味出しています。
まとめ
YouTubeから出現したインディポップ・ニュースター、Boy Pablo(ボーイ・パブロ)でした。
Mac De Marcoのような熟練さはないけれど、Gus Dappertonみたいなカッコよさもないけれど、親しみやすさは人一倍なユル系の良さを持つ21歳。まだまだこれからの成長が楽しみな存在でもあります。
ちなみに『Wachito Rico』とはチリ語で『ハンサム・ボーイ』=イケメンってことらしいです。