ポルトガル生まれのデンマーク・コペンハーゲン育ちのシンガーソングライター、プロデューサーの Erika de Casier (エリカ・デ・カシエール)。
ベルギー人とカーボベルデ人の両親の間にポルトガルで生まれ、デンマークで育ち現在も拠点にしており、デンマークのクリエイティブ集団Regelbau(レゲルバウ)での活動から、Andreas VasegaardとのスカンジナビアンR&Bデュオ、”SAINT CAVA“での活動を経て、2019年『Essentials』でソロデビュー。
このアルバムはSaint Cava時代から引き継いだエレクトロR&Bに90年~00年代のR&Bエッセンスをより濃く取り入れ、柔らかに揺らめくボーカルとの絶妙な相性がMixmag、FACTなどの主要メディアからもBest of 2019のリストにも入るなど高く評価されました。
2021年にはその世界観をさらに洗練し、表現の幅も拡がったセカンドアルバム『Sensational』をリリース。
レゲルバウから盟友、DJ CentralことNatal Zacksとの共同プロデュースにより磨き上げられた艶やかなR&Bは、時にコンテンポラリーであり、時にエレクトロニカであり、大胆さが光るトラックと繊細なメロディが同居しその真ん中に彼女のシルキータッチなボーカルが艶やかに広がる、なかなか聴き応えのある作品になっています。
Erika de Casier : レビュー
Polite
どことなくシャーデーのような、アダルトな艶感のあるネオソウル。
Someone to Chill With
ハープ音とエレクトロニックが有機的なグルーヴ感を作っているトラックがカッコいい。
Little Bit
前作『Essentials』から、90年代と現代が交錯するソフトで美しいサウンドと、彼女のどこかミステリアスな雰囲気を持った雰囲気が見事に融合していますね。
デンマーク発の新星R&Bシンガー、 Erika de Casier (エリカ・デ・カシエール)でした。
アリーヤやジャネット・ジャクソンなどの90年代アメリカンR&Bを聴いて育った世代が、こうして世界各地から自分のバックボーンや経験でフィルターされた新たなR&Bの形を提言する時代が、特にここ10年ほどで急速に進んでいるように思います。そういった観点で聴いてみるとまた趣があるアルバムだなと感じますね。