洋楽CMシリーズ、今回は”缶コーヒーCMソング“にスポットを当てていきます。
缶コーヒーのターゲット層として「30代から50代の働き盛りの男性」がメインになってきますので、各社の選曲もおのずとそのターゲットに合わせたものになっていて、やはり70年代~90年代の男性っぽいロックやポップスの名曲が多くなっていますね。
その中からサクラタップス音楽部視点で、各社ブランドのCM採用曲をセレクトしました。
サントリー / BOSS
The Doobie Brothers – What a Fool Believes
2021年2月からのCMでは、ケニー・ロギンス作曲で、ザ・ドゥービー・ブラザーズの1978年ビルボードNo1ヒットのクラシックロックを起用。この曲はトヨタ「カローラフィルダー」でも使われていたCM定番曲ですね。
Michael Bublé – Haven’t Met You Yet
現代ビッグバンドジャズ、トラディショナル・ポップス界のトップスターと言っても過言ではない、Michael Bublé(マイケル・ブーブレ)の2009年アルバム『Crazy Love』収録曲。邦題は『素顔のきみに』。
ポジティブで爽やかなハッピーソングはクラフトボスのいろんなバージョンで起用されています。
Eric Clapton – Change the World
Wynonna Judd(ウェノナ・ジャッド)のカントリーソングで、エリック・クラプトンがベビーフェイスのプロデュースでカバーしたグラミー受賞の名曲。
タモリさん出演のプレミアムボス・ブラックに起用されていました。このCMと曲の相性もなんだか非常に良いですね。
Maurice Vander Et Son Orchestra – 男と女
♪シャ~バ~ダ~、ダバダバダ♪でお馴染み、誰でも知ってるフレンチボッサの名曲。
フランスのジャズキーボード奏者、Maurice Vander(モーリス・ヴァンデール)による1966年作フランス恋愛映画の金字塔『男と女(Un homme et une femme)』のサウンドトラック。
俳優の大森南朋さん出演のシリーズで起用されていました。
Julio Iglesias – Begin the Beguine
♪ナタリ~♪でお馴染み、スペインの大スター、Julio Iglesias(フリオ・イグレシアス)の1981年アルバム『De niña a mujer(イザベラの瞳)』より。
優雅さとゴージャスさを存分に味あわせてくれる、高揚感のある大人のリゾートミュージックといった趣きのあるイージーリスニング・ミュージックの傑作。
HONDA JADEのCMで大々的に起用され話題となりました。BOSSのCMでも最後のところ(ハワイ)でちょっと地味ですが起用されてますね。
JT / ROOTS
Smash Mouth – I’m A Believer
1966年にThe Monkeysによってリリースされ、2001年にアメリカのポップロックバンド、Smash Mouthがカバーしたバージョンで、映画『シュレック』のサントラとして作られたもの。
ユアン・マクレガーが出演した2002年のCMで起用されていました。
Point Break – Do We Rock
イギリスの人気若者番組”Byker Grove”
ブラット・ピットが出演していた99年から2000年あたりのCMに起用されています。前述のユアン・マクレガーしかり、この頃のCM予算は破格だったことがわかりますね。
Bobby McFerrin – Don’t Worry Be Happy
アメリカを代表する多重奏唱法が特徴のジャズシンガー、Bobby McFerrin(ボビー・マクファーリン)の1988年作。自身の声のみで録音されたこの曲はグラミー賞も受賞した、誰もが絶対聴いたことあるであろう名曲。
「ルーツ アロマブラック」のCMで使われてましたが(動画なし)、他にも様々なCMや番組等で徴用されていますね。
UCC
Deep Purple – Black Night
70年代の代表的イギリスのバンド、ディープパープルの1970年作で彼らの代表作のひとつ。
ただもう日本ではUCC BLACK無糖のCMのイメージがガッツリとついていて、自分だけかもしれませんがこの曲聴くとこのCMを思い起こされるという企業の戦略に思いっきりハマってますね。
Gipsy Kings – My Way
Djobi Djoba、Volareなど日本のCMでもよく使われているGipsy Kingsですが、こちらはフランク・シナトラの名曲、My WayをGipsy Kingsらしくフラメンコ風にカバーしたもの。
吉瀬美智子さんが出演する缶コーヒーではなくUCCのコーヒーへの想いを伝えるCMで起用。
コカ・コーラ / ジョージア
Junkie XL, Elvis Presley – A Little Less Conversation (Elvis vs JXL)
エルビス・プレスリーの1968年作を、オランダのビッグビートプロデューサー、ジャンキーXLが2002年にリメイクし全世界でヒットした曲。
ジョージア『男ですいません。』シリーズで起用。CMとの相性もバッチリですね!
キリン / FIRE
Stevie Wonder – To Feel The Fire
キリン”FIRE”といえばこの曲。キリンが缶コーヒーブランドの刷新に対して、社運をかけてスティーヴィー・ワンダーにオファーを出し、99年に書き下ろされリリースされた曲。その額は10億とも言われ、この時代のお金のかけ方に驚かされます。
2019年にはブランド20周年を迎え、俳優の桐谷健太さんがCM上でこの曲のカバーを披露。結構本格的に歌い上げています。
▼Stevie Wonderの記事はこちら▼
The Messengers – That’s The Way A Woman Is
アメリカのポップロックバンドで、モータウン(厳密にはその傘下のRare Earth)レーベルと初めて契約した白人グループ、The Messengers(ザ・メッセンジャース)の中でも、フィンガー5や南沙織など日本アーティストからも良くカバーされていた1971年リリースの代表曲。
岡田准一さんが出演するシリーズで、バックに軽快なリズム感を演出していますね。
缶コーヒーCMソング : まとめ
洋楽を起用した缶コーヒーCMソングを特集しました。
コンビニコーヒーの台頭や本格的ドリップコーヒーの一般化もあり、近年缶コーヒー市場も厳しさを増していますが、ボトルコーヒー(缶・PET)の定着もあり持ち直している状況にもあるようです。
特にサントリー(BOSS)、コカ・コーラ(ジョージア)が市場を牽引しており、CMの露出状況を見ても何となく伝わってきますね。
出典;https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2019/10/2019-1017-1246-14.html
CMには是非洋楽も積極的に採用してほしいところです。
▼90年代定番CMソングはこちら▼