クリーブランド出身で現在はニューヨーク、ブルックリンを拠点にするマルチ奏者、シンガーソングライターの Joshua Karpehのステージネーム、 Cautious Clay (コーシャス・クレイ)。
2017年にシングル『Cold War』でデビューを果たしますが、それまでは賃貸不動産仲介会社で普通に働きながらSoundcloudに曲をアップしていたそう。
その『Cold War』の独特に響くクリスピーなビートと美しいメロディがPitchforkなどのメディアで取り上げられ話題となり、Taylor Swiftの『London Boy』でサンプリングされたことで注目を浴びる存在に。
その後2018年2nd EP『Resonance』のリリースを経て、2019年John Mayerとの共作「Swim Home」がNetflixの大ヒットドラマ「13 Reasons Why」のSeason3のサントラに、翌2020年にはAlex Isleyとのコラボレーションがこちらもアメリカでヒットしているコメディドラマ「Insecure」のサントラに採用され、そのメロディセンスとドリーミーでセクシーなボーカルによって着実なキャリアを積んできています。
また、フルート、サックス、キー、ドラム、ベースを演奏するマルチ奏者、ミュージシャンとしての才能までもっていて、ギターメーカーのFenderがアーティストサポートする50人『Fender Next』にFKJ、Tom Misch、Melanie Faye、Boy Pablo、日本からもCHAI、King Gnuらとともに1期生として選出されています。
2021年デビューフルアルバム『Deadpan Love』、2022年11月にEP『Thin Ice on the Cake』をリリース。そのCautious Clayのこれまでの作品をレビューしていきます。
Cautious Clay : レビュー
Puffer
EP『Thin Ice on the Cake』からの人気曲。完全オルタナティヴなインディポップテイスト。
Roots
アルバム『Deadpan Love』より2曲。『Cold War』でみせたような乾いたドラムに壮大に広がりをみせるコーラスが印象的。
Agreeable
サビへの展開の気持ち良さとギターの音色が全体をクールに演出するインディR&B。
Cheesin’
Remi Wolf, Still Woozy, Sophie Meiers, Claud, Melanie Faye & HXNSという若手注目アーティストたちとのコラボレーションは、COVID-19によるパンデミックの影響を受けたアーティストたちを救済する目的としてストリームとダウンロードからの利益の100%を寄付するために作られた曲。
Reaching feat. Alex Isley
イッサ・レイ主演による黒人女性の生活を描いたコメディドラマ「Insecure」シーズン4のサントラより。このドラマは日本だと見れない?みたいですね。
ふわふわとしたシンセにゆったりとしたAlex Isleyとのボーカルワークがキュートでミッドチューン。おススメ。
SATURDAY MORNING CARTOONS (feat. UMI)
2019年EP『Table of Context』より。UMIとのコラボによるゆったりと流れる2人のボーカルに、後半に見せるコーシャスのサックスが温かく響く現代男女インディR&B注目株の共演。
Cold War
デビューシングルとして話題となった『Cold War』
Aluna George – Superior Emotion
ロンドンのエレクトロデュオ、AlunaGeorge(アルーナ・ジョージ)とのコラボレーション。ドリーミーなエレクトロR&Bサウンドが気持ちいいですね。
まとめ
抜群のメロディセンスが光るインディR&Bシンガー、Cautious Clay(コーシャス・クレイ)でした。
それにしてもつい3~4年前まで普通のサラリーマンだったというから華麗なる転身ですね。インディポップとのオルタナティヴなR&Bプレイヤーとして今後のさらなるブレイクが期待されるアーティストです。