当ブログでも 80年代R&B はPatrice RushenやLoose Endsとアーティスト単位で紹介していますが、ここで一旦まとめてみたいと思います。
80年代R&B/ソウルシーンを大まかに捉えると、前半では70年代の一大ディスコブームを継承しつつシンセサイザーやトークボックスを多用した打ち込み系エレクトロファンクに傾倒し、中盤ではMTVの席巻により音楽そのものがメディア化、商業化されていく中で、アーバンコンテンポラリー、いわゆるブラコンが主流となり、後半は若い世代が台頭したニュージャックスイング・ムーブメントにより日本でもR&Bが一気に浸透していくことになります。
というのが個人的な80年代R&Bの大きな流れなんじゃないかと思います。もしかしたら自分の聴き方がこうだっただけかも知れませんが。
今回のまとめでは、テーマにもあるように80年代R&Bを知るうえで、まずはここから聴くべきと思う曲を特集します。
80年代にしても、90年代にしても(70年代もですが)今のR&Bに多大な影響を与えているのは言うまでもないので、ここでしっかりと振り返っておきたいと思います。
アラフォーというよりアラフィフの方々にとっては定番、若い世代の人にはもしかしたら新鮮に映る曲もあるかもしれませんでのチェックしてみてください。
こちらの記事もあわせてどうぞ。
では振り返ってみましょう。
- Review(レビュー)
- まずはこれ聴け#1 Chaka Khan “Feel For You” (1984)
- まずはこれ聴け#2 Cameo “Word Up” (1986)
- まずはこれ聴け#3 Midnight Star “Operator” (1984)
- まずはこれ聴け#4 Anita Baker “Sweet Love” (1986)
- まずはこれ聴け#5 S.O.S. Band “Take Your Time (Do It Right) Part 1” (1980)
- まずはこれ聴け#6 Alexander O’Neal & Cherrelle “Saturday Love” (1985)
- まずはこれ聴け#7 Roger “I Want To Be Your Man” (1987)
- まとめ
Review(レビュー)
まずはこれ聴け#1 Chaka Khan “Feel For You” (1984)
レジェンドラッパー、Grand Master Melle Melの「チャカ、チャカ、チャカ、シャカカーン」から始まる当時の最先端で洗練されたアバンギャルドな一曲。
当時はMTVで流れるポップスに浸っていた自分に、ベストヒットUSAで初めてPV観た瞬間、本物のブラックミュージックのカッコよさを真正面に突き付けてきたその衝撃は忘れられません。
今では当たり前ですが、メジャーアーティストでラッパーをフィーチャーした初めての曲なのではないでしょうか。あと、スティービーワンダーがハーモニカを担当という豪華さ。
まずはこれ聴け#2 Cameo “Word Up” (1986)
70年代から活動しているCameoが80年代に入り大所帯バンドから5人組エレクトロ系ファンクロックバンドへと移行し、”She’s Strange“や”Single Life“で培ってきた「カメオサウンド」の完成系と言って良い作品。
この曲も当時衝撃的でしたね。アルバムタイトル曲であるWord Up~Candy~Back And Forthのヒットシングル3作は今聴いてもカッコイイ!
まずはこれ聴け#3 Midnight Star “Operator” (1984)
エレクトロディスコ・ファンクといえばミッドナイトスター、サンプリングソースとして有名な”Curious“や”Midas Touch“等名曲の多いグループですが、この”Operator“は当時ブラックミュージックがあまり流れることがなかった日本のMTVでも良く流れていたように思います。
まずはこれ聴け#4 Anita Baker “Sweet Love” (1986)
ミス・コンテンポラリーR&Bといえばアニタ・ベイカー。
ブラコンといえばこの人です。80年代前半、R&BグループChapter8のボーカルを経てソロデビューしこの曲で一気にメジャーシーンに躍り出ました。ドラマティックなイントロが印象的な名曲。
まずはこれ聴け#5 S.O.S. Band “Take Your Time (Do It Right) Part 1” (1980)
80年代を通して活躍したエレクトロファンク、R&Bグループのブレイクしたデビューシングル、ディスコヒット。
1983年以降のアルバムはのちにJanet Jacksonのプロデュースで成功し90年代を代表するプロデューサーとなるJimmy Jam & Terry Lewisとタッグを組んで”Just Be Good to Me”や”The Finest”等数々の名曲を出しています。
まずはこれ聴け#6 Alexander O’Neal & Cherrelle “Saturday Love” (1985)
#5のSOS Bandと同じTabuレーベルによるアダルトコンテンポラリーの金字塔的作品。
80年代アダルトコンテンポラリーの雄、Alexander O’NealとCherrelleの男女デュエットっていうところも鈴木聖美 & 鈴木雅之「ロンリー・チャップリン」的な昭和感がノスタルジックで素敵です。
ジャネット・ジャクソンを手掛けたJimmy Jam & Terry Lewisプロデュース作品。
まずはこれ聴け#7 Roger “I Want To Be Your Man” (1987)
ディスコのチークタイムの定番。トークボックスを使わせたらこの人の右に出る人はいないでしょう。
George Clintonと双璧を成すPファンクグループ”Zapp“のフロントマン、ロジャー・トラウトマンのソロとして1987年にリリースされたもの。いわゆる”サビ”がサイコーに甘い!
まとめ
ということで80年代R&B 7選をお送りしました。
なんとなく80年代中盤に集中していますが、前半はやはり70年代に活躍している印象の強いグループやアーティストが多く、必然的に代表するような人や曲は中盤以降になってしまいますね。「まずはこれ聴け」としてお送りしたので、「次はこれ聴け」「その次は・・・」と続けていきたいと思います。
てことで【次はこれ】聴きましょう。