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【今度はこれ聴け】 80年代 R&B “ニュージャックスウィング”編

投稿日:2018年11月17日 更新日:

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80年代R&B”これ聴け”シリーズ第三弾をお届けしましょう。

前回はグループ、前々回はど真ん中の定番でしたが、第三弾は” ニュージャックスウィング “です。Bruno Marsの”24k Magic”でも大々的にオマージュされていたり、当ブログでも紹介したAu DreOnraのように現代のエッセンスを加えたリバイバルも現在盛んですが、本家本元、元祖的な7曲をご紹介します。

そもそもNew Jack Swingとはなんなのかを少しだけ。

70年代後半に勃興したヒップホップ文化が80年代後半になり、いよいよメインストリームへと勢いが増してきており、一方ブラックミュージック全体としては70年代後半からのファンク・ディスコブームが落ち着きやや停滞感が漂う中、Jam&LewisとJanet Jacksonの大成功による新しいR&Bの形が示されつつありました。

そんな中、ヒップホップのストリート性をリアルに体感してきたTeddy RileyLA Reid、Babyfaceらがヒップホップやファンク、そしてChuck BrownやTrouble Funkに代表される70年代からのワシントンGo-GoのエッセンスとトラディショナルなR&Bのメロディ手法を融合した、斬新なR&Bスタイルを構築したものをTeddy Riley”New Jack Swing”と提唱したことによります。

こういったトレンドが融合していくのは当然と言えば当然ですが当時はまさにR&Bの「イノベーション」であり、もう一方でイギリスからSoul Ⅱ Soulに代表されるいわゆる「グラウンド・ビート」と呼ばれる大きなトレンドの波も押し寄せていて、それまでのR&Bアーティスト(新人も含め)はニュージャックスイングかグラウンドビートのどちらかを選ばないと商業的に成功できないくらい二者択一状態なので、類似の模倣音楽が氾濫するという事態にもなっていましたね。

ニュージャックスイングの最盛期は大体89年~92年あたりまでで代表的な曲は90年~91年あたりが多いのですが、今回は80年代の、聡明期の曲でセレクト。

また、ちょっと気を抜くと全部Teddy RileyかBabyfaces作品だらけになってしまうので、その辺はあえて分散しています。

 

 

80年代ニュージャックスウィング #1 / Keith Sweat – I Want Her (1987年)

Teddy Rileyプロデュース。デビューアルバム「Makei It Last Forever」からのファーストカットでビルボードヒットチャート最高5位を記録。ニュージャックスウィングの最初ともいわれている元祖的一曲。

 

 

80年代ニュージャックスウィング #2 / Johnny Kemp – Just Got Paid (1988年)

Teddy Rileyプロデュース。ビルボードヒットチャート最高10位、グラミー賞最優秀R&Bソングノミネート作品。元々はKeith Sweatがライティングしており、上記のアルバム「Makei It Last Forever」から漏れたもの。Johnny Kempは2015年に死去、享年55歳。爽快感のあるポップさはBruno Marsにも引き継がれているのではないかと感じます。

 

 

80年代ニュージャックスウィング #3 / Al B. Sure! – Night and Day (1988年)

Kyle Westプロデュース。ビルボードヒットチャート最高7位、ライティングはAl B.Sure!Teddy Riley。メロディアスなミディアムグルーヴで当時から現在まで人気があり、様々なアーティストがカバー、サンプリングしています。

 

R&Bベテランシンガー、Miki Howardの息子、B.Howardによるカバー(2018年)

 

 

80年代ニュージャックスウィング #4 / KARYN WHITE – The Way You Love Me (1988年)

LA&Babyfaceプロデュース。ビルボードヒットチャート最高7位。Karyn Whiteの大ヒットセルフタイトルアルバム「Karyn White」からのファーストカット。Teddy Rileyとは違ったLA&Babyface特有の跳ねるビートと印象的なスネア、叙情的なメロディで当時、同じLA&BabyfaceプロデュースのPebbles”Girl Friend”と共に大人気だった曲。

この曲もメロディアスでコンテンポラリーR&Bとして人気でした。”Secret Rendezvous”

 

 

80年代ニュージャックスウィング #5 / Michel’Le – No More Lies(1989年)

Dr. DREプロデュース。ニュージャックスウィング・ムーブメントに対するウェッサイからの回答といったところでしょうか。どちらかというと「HipHop-R&B」ですかね。Dr. DREらしいヒップホップ色の強いトラックと西海岸ギャングスタ的エッセンスが効いていて、当時個人的に大好きだった曲。MVにはN.W.Aのメンバーも出てきますね。

 

 

80年代ニュージャックスウィング #6 / Rhonda Clark – State Of Attraction(1989年)

Jam&Lewisプロデュース。Jam&Lewisも所属していた当時のR&B名門Tabuレーベルからのセントルイス出身のシンガー、Rhonda Clarkによるスマッシュヒット作。ジャジー&メロウな大人のニュージャックスウィングといった作品で、まだお客さんがそんなに入っていない早めの時間帯でよくプレイしていた記憶があります。

 

 

80年代ニュージャックスウィング #7 / Troop – Spread My Wings(1989年)

Chuckii Bookerプロデュース。カリフォルニア出身の5人組コーラスグループ、Troopのアルバム、「Attitude」からのセカンドシングル。R&Bチャート最高1位のヒット曲。メロウ・ニュージャックスウィングの名曲としてHi-Fiveの92年作”She’s Playing Hard to Get”と二分する大人気曲。

そのプロデューサー、Chuckii Bookerによる同類メロウ・ニュージャックスウィング”Turned Away”

 

 

80年代ニュージャックスウィング 番外編 / Jane Child-I Don’t Wanna Fall In Love (Teddy Riley Mix)(1989年)

偉大なる一発屋、Jane Childの89年から90年にかけてのビッグヒット曲。このTeddy Rileyのリミックスは当時のDJなら誰もがジャケットがボロボロになるまでプレイした曲ですね。

オリジナル。

 

 

まとめ

以上、【今度はこれ聴け】 80年代 R&B ニュージャックスウィング編でした。お気づきかと思いますが80年代後期NJSの飛車角、“GUY”“Bobby Brown”等New Edition関連はあえて外してセレクトしてみました。

ニュージャックスウィングはまたどこかで特集していこうと思います。

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