マイアミ出身のトランぺッター、プロデューサー、ボーカリストの Theo Croker (セオ・クローカー)。
祖父は70年代から90年代にかけてDizzy GillespieやHerbie Mann、若手ではNicholas Paytonらとも共演するグラミー受賞経験もあるレジェンドトランぺッター 、Doc Cheatham(ドク・チータム)。
2000年代後半から2013年頃までは主に上海で比較的トラディショナルなジャズミュージシャンとして音楽活動をしており、帰国後にジャズの概念を広げたアプローチを積極的に取り入れ新世代ジャズの急先鋒として頭角を現してきます。
帰国後の2014年から2~3年おきにアルバムをリリースしていますが、リリースを重ねるごとに広がりを見せる世界観と、大胆でいて繊細なアプローチに成熟さと方向性に対する自信が感じられる作品が多くなってきているように思います。
2019年アルバム『Star People Nation』で、そのアプローチの成功を裏付けるかのようにグラミー賞『BEST CONTEMPORARY INSTRUMENTAL ALBUM』にノミネート。惜しくも受賞にはならなかったものの、祖父と同じステージに立つことを叶わせることに。
2021年には『BLK LIFE||A FUTURE PAST』をリリース。前作をより前に推し進めたかのような、フュージョン、R&B、サルサ、エレクトロニック、ヒップホップなどが混然一体となり、Wyclif JeanからGary Bartz、Kassa Overallら、多彩なゲストとともに繰り広げられる最先端ジャズワールドが展開されています。
ではそのTheo Crockerからおススメをご紹介します。
Theo Croker : レビュー
Every Part of Me feat. Ari Lennox
R&Bシンガー、Ari LennoxのフィーチャーしたRobert Glasper系ジャズ~R&B。
In Orbit
前作『Star People Nation』から、スピード感のある演奏が爽快。アルバムではスペイシーなエフェクトが施されていますがこちらはライヴバージョンで。
State Of The Union 444 feat. Wyclef Jean
ワイクリフ・ジョンを迎えてのかなりエッジな意欲作。
アメリカン新世代ジャズの急先鋒、Theo Croker (セオ・クローカー)でした。アルバムも是非チェックしてみてください。