カリフォルニア州コンプトン出身のギタリスト、プロデューサー、シンガーの Steve Lacy (スティーヴ・レイシー)。
高校時にジャズバンドを結成し、高校の先輩のキーボーディストでThundercatの実弟でもあるJameel Brunerと親しくなり、そのジャマールが当時参加していた今やネオソウル~オルタナティブR&Bのスーパーバンドとして名高いThe Internetに参加。
The Internetの2015年3rdアルバムのとなる『Ego Death』では半分以上の楽曲で共同プロデュースをしており、このアルバムがグラミー賞、最優秀コンテンポラリー・アーバン・アルバムにノミネートされたことで高校生にしてグラミーノミニーズに。
その後、その才能は一気に開花し、バンドメンバーのソロ作や、J. Cole「Foldin Clothes」、Kendrick Lamar「PRIDE.」、Tyler, The Creator「911/Mr. Lonely」、Vampire Weekend「Sunflower」、さらにはKali Uchis、Jhene AikoとBig SeanによるTWENTY88などなど、様々な楽曲プロデュースにより2010年代後半のR&Bシーンで重要な役割を果たします。
そしてソロとしては2015年に『C U Girl』でシングルリリース。
2017年『Steve Lacy’s Demo』、2019年『Apollo XXI』、2020年『The Lo-Fis』、2022年『Gemini Lights』とEP、アルバムを相次いでリリースしており、『Apollo XXI』ではソロとしてグラミー賞にもノミネートされています。
ソロではファンクをベースにギターサウンドをメインとしたインディロックな要素と、現代のコンプトンらしい先鋭感のあるビートやジャズ・オルタナティブな雰囲気が満載のサウンドです。
Steve Lacy : レビュー
Mercury
2022年『Gemini Lights』より。ブラジリアン・ジャズにSteve Lacy風ファンクを取り入れた曲。
Bad Habit
こちらも『Gemini Lights』より。シンプルなギター、ベース、ドラム、キーボードのバンドサウンドから後半のアレンジが面白い作品。
Steve Lacy – Thats No Fun
2020年『The Lo-Fis』より。Tyler, The Creatorのアルバムを聴いているようなストーリー性と個性が際立った作品。
Playground
2019年『Apollo XXI』からの代表作。シカゴのソングライターJesse Boykins IIIとの共同制作によるネオソウル~ファンクチューン。
コンプトンの天才ネオソウルプロデューサー、 Steve Lacy (スティーヴ・レイシー)。
『Gemini Lights』もそうですが、この人のアルバムはいつもLA、コンプトンの最先端ネオソウル~ファンクが詰まった作品ですので、今のネオソウルを感じるには必須アイテムです。