テキサス出身で80年代後半からNYを活動拠点としていたビバップ伝統の若手プレイヤーであり、ジャズとヒップホップ・R&Bへの融合を先駆的に開拓し、現代ジャズ・ジェネレーションを具現化した存在であったトランペット奏者、 Roy Hargrove (ロイ・ハーグローヴ)。
現地11/2金曜日の夜、49歳の彼がニューヨークで死亡したとNPRが伝えています。
死因は心肺停止、長年患っていた肝臓病のため病院に入院していた模様。
高校在学中にWynton Marsalisによって見出され、”Freddie” Hubbard、Joe Henderson、Herbie Hancock、Sonny Rollinsらとのセッションにより培われた鮮やかで独創的なソリストとして、生き馬の目を抜くNYジャズシーンにおいて30年間にもおよびシーンをリードしてきました。
90年代後半のネオ・ソウルムーヴメントの中でも、不可欠な存在として知られています。2000年にリリースされたD’Angeloの画期的なアルバムである「Voodoo」への参加、Erykah Baduの「Mama’s Gun」やCommonの「Like Water for Chocolate」と、この時代におけるエポックメイキングな作品に次々と参加したかと思えば、彼自身のハイブリッドプロジェクトである“The RH Factor”によって現代ジャズ、ヒップホップ、R&Bの融合をさらに進め、現代ジャズシーンの礎を築いたといっても過言ではないでしょう。
97年にはBest Latin Jazz Performance、2002年にはBest Jazz Instrumental Albumでグラミー賞も受賞。
ロイ・ハーグローヴ・クインテットでは日本人ジャズピアニストである海野雅威をレギュラーメンバーに迎えたばかりでしたね・・・。
Review(追悼レビュー)
Kandace Springs – Unsophisticated feat. Roy Hargrove
RoyHargroveQuintet ‘The Seattle Vibe’ | Live Studio Session
The RH Factor – Crazy race
The RH Factorの代表曲。小気味よいホーンセクションと女性ボーカルのハーモニーが心地良い!
Poetry feat Q-Tip , Erykah Badu
Q-TipとErykah Baduをフィーチャーした時点で鉄板!
Playa Playa / Spanish Joint
D’Angeloの「Voodoo」から、Roy Hargroveをホーンに迎えた2曲。
The Sorcerer
Harbie Hancock、Michael Breckerとのセッションによるグラミー受賞作より。Miles Davisの”The Sorcerer”
まとめ
49歳。若くしてこの世を去ってしまった・・・R.I.P for Roy Hargroveでした。
そういえば、ドナルド・フェイゲンの体調不良により突然中止になってしまった去年のBlue Note Jazz Festivalにも参加予定でしたよね。
赤レンガ倉庫前@みなとみらいで観に行く予定だったのに・・・あぁ、悔やまれてなりません・・・。