サハラアフリカン、Yorubaの血を引くイギリス・イズリントン出身のブリティッシュ・ナイジェリアンのラッパー、 Little Simz (リトル・シムズ)。
フルネームはSimbiatu “Simbi” Abisola Abiola Ajikawoで、プロデューサーとしてSHE名義、女優としてSimbiatu Ajikawo名義でも活動。
2015年『A Curious Tale of Tials +Persons』でアルバムデビュー以来、”エクスペリメンタル・ヒップホップ”を標榜した硬派でディープな表現に加えリリカルで真摯なパフォーマンスで、イギリス内外の同業ヒップホップアーティストから高い評価を得ており、マーキュリー賞、Mobo、NMEアワードなど数々のアワードにもノミネート、受賞をしている今一番アツいUK女性ラッパーですね。
アルバムを重ねるごとにそのクオリティが確実に上がり、進化と自信が見えるところも非常に楽しみであり、個人的にも非常に好きな作品だった2作目『Stillness In Wonderland』そして3作目『Grey Area』ではThundercat、Michael Kiwanuka、Cleo Solら多彩なゲストと完璧なコラボレーションを実現。
Netflixのドラマ、『Top Boy』のシーズン3での女優活動と、その活動領域は広がり続けています。
2021年、4thアルバム『Sometimes I Might Be Introvert』では各メディアから大絶賛され、マーキュリー賞、MOBO Awardsでアルバム・オブ・ザ・イヤーに輝くなどイギリス国内において非常に高い評価を獲得。
2022年12月12日、突然の発表からわずか1週間で5thアルバム『NO THANK YOU』をリリース。名盤『Grey Area』から2作ぶりのとなるSaultのDean Josiah Cover=Infloが全面プロデュース、っていうだけでこれは完璧な作品になる予感。
数日のうちに早くもRolling StoneとBrooklynVeganが、2022年最高のヒップホップアルバムと声高に宣言してしまう熱狂ぶりです。
Little Simz : レビュー
NO THANK YOU
アルバム『No THANK YOU』の中から「X」「Silhouette」「Sideways」「Broken」「Heart on Fire」の5曲をフィーチャーしたショートフィルム。
全体に流れるゴスペルのエッセンスと沸々と湧き上がるブラックコンシャスなアプローチは、完全にSaultを経たInfloのサウンドプロダクション。そこにLittle Simzのメッセージが高次元でパッケージされています。
アルバムは今のところストリーミング、Apple Musicの配信のみのようです。
Little Simz – Angel
もはや盟友、切っても切り離せないLittle Simzの世界観に彩りを添えるコラボレイターCleo Solとのアルバムオープナー。シムズの幼なじみで2018年に死去したモデルのHarry Uzokaへの追悼ソング。
Introvert
『Sometimes I Might Be Introvert』からのオープニングカット。映画のオープニングのような壮大なイントロと自身と向き合う強い決心のようなものを感じる作品。
Woman
こちらも『Sometimes I Might Be Introvert』より、『Grey Area』でのコンビ再び!のUK注目の2人再共演。
NPR Music Tiny Desk Concert
『Stillness In Wonderland』リリース後の2017年のTDCから”Poison Ivy” “No More Wonderland” “Picture Perfect”の3曲。このアルバム大好き。
イギリスから世界に世界に羽ばたくヒップホップクイーン、Little Simz (リトル・シムズ)でした。
『Sometimes I Might Be Introvert』はBBC Radio6のAlbam Of The Yearをはじめ、Pitchfork、NPRなド各メディアのベストアルバム上位にランクする作品。2021年を代表するヒップホップアルバムですので必ずチェック!