オーストラリア、メルボルンのアンダーグラウンド・エレクトロニックプロデューサー、 Mike Katz(マイクカッツ)のソロプロジェクト、 Harvey Sutherland (ハーヴィ・スザーランド)。
2013年3曲EP『Low Attitude』によりシーンに登場し、80年代後半から90年代前半のNYハウスのようなアンダーグラウンド感満載なハードウエアとシンセサイザーを駆使したエレクトロニックブギーの使い手としてGilles Petersonらからも注目される存在に。
自身のレーベル「Clarity Recordings」を2016年に立ち上げ、2017年には来日も果たしていて、いまブレイク中のテキサスのファンクバンド、KhruangbinのUK/EUツアーサポートもしていました。
最近ではNubya Garciaとのコラボレーションやメルボルンのクロスオーバージャズシーンとの繋がりも見えるようなフューチャー・ジャズ的なアプローチも多くなってきたように思います。
2022年4月には初のフルアルバムとなる『Boy』をリリース。
シンセを多用した煌びやかでコズミック、レフトフィールド的なエレクトロニックブギー&ディスコは一度聴いたら癖になる、機械的だけど暖かみとオーストラリア的大らかささえ感じる独特のグルーヴ感をぜひ体感してください。
Harvey Sutherland : レビュー
Feeling Of Love Ft. DāM-FunK
アルバム『Boy』より、ブギーファンクマスター、DaM-Funkとの米豪対決実現!
Type A Ft. sos
メルボルンのパンクトリオ、CLAMMのJack Summersをフィーチャーした70年代エレクトロブギーとサイケが交錯するハイパーモダンエレクトロファンク!これはカッコいいですね!
Superego
遊び心のあるブリブリのシンセベースと浮遊感のある高音シンセがP-ファンク的に絡み合うニューロティック・ファンク。
Amethyst feat. Nubya Garcia
ロンドンジャズシーンを代表する女流サックス奏者、Nubya Garciaをフィーチャーしたエレクトロニック・クロスオーバー!
I Can See
乱打するドラムにゆったりとしたシンセとストリングスが絡むHarvey Sutherland的なフューチャージャズ。
Inkswel – Outer Space Connection
オーストラリアのビートメイカーInkswelと、サウスロンドンの鬼才シンガーSteve Spacekとの共作で、Inkswelのアルバム「Unity 4 Utopia」より。
ノスタルジックなミニマムディスコ的Harvey SutherlandサウンドにダンディなSteve Spacekのボーカル、どこかジャジーなフレイバーが散りばめられた渋めの一曲。
Tycho – For How Long (Harvey Sutherland Remix)
リミックスワークを2曲。
グラミーノミネート経験もあるサンフランシスコを拠点にするエレクトロ・プロジェクト、Tychoの透明感のあるダウンビート系チルウェーヴを、ソリッドなビートのオシャレなハウスサウンドにリミックス。
Disclosure, Kelis – Watch Your Step (Harvey Sutherland Remix)
ディスクロージャーの最新作、『Nenergy』のKelisをボーカルに迎えた『Watch Your Step』を、スムースなトラックにノスタルジック感のあるシンセを絡ませたブギーチューンに仕上げてます。
まとめ
注目のオージー・エレクトロニックブギー、Harvey Sutherland(ハーヴィ・スザーランド)でした。
クラカルなハウスビートにJUNO60のシンセが伸びやかに絡むディスコブギーから、最近ではクロスオーバー・ジャズのアプローチへと表現の幅を広がひろがってきているようで、オーストラリア内だけでなくロンドンジャズシーンにおいても注目度が高まっている存在です。
リミックスワークもセンス抜群でその方面でも活躍していきそうですね。