南ロンドン、ロクイドン出身のシンガーソングライター、ドラマーの Dornik (ドーニク)。
The Internetのシド・ザ・キッドへの楽曲提供や、ジェシー・ウェアへのドラマーとしてのライブサポートなどを経て、そのジェシー・ウェアやディスクロージャーが在籍するイギリスのレーベルPMRから2015年セルフタイトルアルバム『Dornik』でデビュー。
このデビューアルバムが個人的に非常にツボだったのですが、一定の評価はありつつも大きくブレイクすることなく月日が経ち、あれから5年、ようやく2ndアルバム『Limboland』が2020年5月リリースされました。
前作『Dornik』から踏襲される透明感と浮遊感のあるサウンドと、憂いさと甘さが交錯するDornikのボーカルと空気感のようなものが、The WeekendとFrank Oceanを掛け合わせつつ、不純物をろ過したようなクリアでありながらも旨味凝縮のオルタナティヴ/インディR&Bといったところ。
その2ndアルバム『Limboland』を中心に前作おススメ曲もあわせて聴いていきます。
Dornik : レビュー
Do You Wanna? feat. Gavin Turek
『Limboland』より。
80年代後半のニュージャックスィングをセンス良くアレンジしたバウンシーなダンサブルトラック。
Tuxedoとも関わりのあるLAの注目シンガー、Gavin Turekをフィーチャー。
Temptation feat. Zelly One
『Limboland』より。
Dornikらしい浮遊感のあるオルタナティヴR&B~ブギートラック。
同郷、サウスロンドンのプロデューサー、ラッパー、Zelly Oneをフィーチャー。
Limboland
アルバムタイトルトラック。
前作のDriveやSomething About Youから通ずるスペイシーなエレクトロミッドチューンに、Zo!やThe Foreign Exchangeなどで活躍するシンガー/ラッパー、Phonte(フォンテ)のラップが響き渡る。
Drive
前作『Dornik』よりおススメ。
ギターリフが効いたクリアで透明感のあるサウンド、憂い感を漂わせる美しいファルセットボイスのバランスがサイコーにグルーヴィ。
BBNGがリミックスするバージョンも!!!
Strong
こちらも前作『Dornik』からオープニング曲。
オープニングからハイテンポなドラムビートとキラキラしたシンセティックなメロディーが貫かれたパワートラック。こういうトラックでも品の良さが感じられる良作。
まとめ
クリアな旨味が凝縮されたオルタナティヴR&B、 Dornik (ドーニク)でした。
アルバム『Limboland』では、トム・ミッシュとも共演するUKのラッパー、Barney ArtistやThunder CatやDr. Dre、Flying Lotusらとも共演しているTaylor Gravesなど多彩なゲストとのコラボも聴きどころ。
PMRから独立してインディペンデントでのリリースですがかなりの意欲作です。持ってて損ナシの一枚ですよ!