Toro y Moi / ミスター・チルウェイヴ

Toro y moi Indie
スポンサーリンク

サウスカロライナ州出身、現在はLAを活動拠点としている、ミュージシャン、チャズ・ベアーのソロプロジェクト Toro y Moi (トロ・イ・モア)

若手エレクトロ・シンセポップ、チルウェーヴの代表格とでも言いましょうか、アフリカンアメリカンの父とアジア系の母を持つ、どこか日本人にも親しみやすい顔立ちで、フジロックやTaicoClubにも出演しているので、日本でもかなり人気の高いアーティストですね。

いわゆる”チルウェイヴ”の代表格のアーティストでもありますが、彼の場合ジャンルとして捉えるとかなり広いんじゃないかと思います。

曲によってはかなりインディロックやファンクの要素も多分に含まれ、特にアルバム「What For?」ではその要素が強かったんですが、2017年作「Boo Boo」ではチルウェーヴとしての新たな方向性を示した作品になっています。

そもそもチルウェーブって?

ややチープでレトロな打ち込みとシンセサイザーを使ったトラックと加工したボーカルの組み合わせによるシンセポップ、といったところでしょうか。古くはニューウェーブ、ドリームポップやトリップホップから派生してきたインディ・ミュージックとして使われています。

と、ジャンルなんてものは「感覚的」なものであまり意味をなさないとも思っていますが、ちょっと振り返ってみました。

2018年7月にはフィラデルフィアのラッパー、 Rome Fortune (ローマ・フォーチュン)とのコラボEP、「 TORO Y ROME VOL. 1 」をリリースし、2019年には6枚目のフルアルバム「Outer Peace」をリリース。今までのチルウェーブの流れによりディスコやポップのエッセンスを前面に出した作品になっています。

そして2022年4月29日には通算7枚目となるスタジオフルアルバム『MAHAL』をKhruangbinPhoebe BridgersJapanese Breakfastらが所属する気鋭レーベルDead Oceansよりリリース!

イランとオーストリア出身のアーティストSofie Royer、ニュージーランドのサイケロックバンドUnknown Mortal OrchestraRuban NeilsonNeon IndianAlan Palomoなどのアーティストを迎え入れた、60年代~70年代のサイケロックをベースにジャンルを超越したローファイ・モダン・ポストロックが展開されており、Toro y Moi の表現力がより拡大、成長していることが伺える作品となっています。

スポンサーリンク

Toro y Moi : レビュー

Post Man

最新アルバム『MAHAL』より。ふわふわしたギター、ベースが印象的なフィリピン製のジープニーに乗りながら聴きたいファンキーロック。

Déjà Vu

ファズなギターが60年代サイケを彷彿されるモダン・ポストロック。

 

Flume feat. Toro y Moi – The Difference 

グラミーウィナーでもあるオーストラリアのプロデューサー、Flumeとのカップリングシングル。EDMとチルウェイヴのぶつかり合いがイイですね!

 

Ordinary Pleasure

2019年作「Outer Peace」より。チルウェーブマナーでありながらもTom Mischとかとも合いそうなスムースディスコに寄っているつくり。

 

Freelance

エレクトロっぽさを前面に押し出したバックトラックとユニークで遊び心のある効果音(声?)や歌い回しが随所で効果的にキマッてます。

 

You and I

2017年アルバム「Boo Boo」から。80年代シンセポップを思わせるこのアルバムで最もチルでスウィートな一曲。

 

Saturday Love

CherrelleAlexander O’Nealの1985年R&B大クラシック曲、Saturday Loveをトロイモア的解釈でカバー。

 

Omaha

トランプ大統領就任を受け最初の100日間の就任で、この政権の脅威になる原因を守るためのキャンペーン『Our First 100 Days』」というコンピレーションアルバムに収録。

 

Still Sound

アルバム、「Underneath The Pine」から。フェンダーローズの浮遊感が気持ちいいドリーミー・チルウェーブ。

 

Pitch Black feat. Rome Fortune

Rome FortuneとのコラボEP、「TORO Y ROME VOL. 1」から。Pitch ForkでBest New Track選出されているフューチャーヒップホップ。

 

まとめ

ミスター・チルウェイヴ、チャズ・ベアーのソロプロジェクト Toro y Moi でした。インディポップとエレクトロポップのいいとこどり+ファンクやディスコエッセンスが入ったどこか親近感を与えるサウンドはやはりトロイモアのキャラクターから来ているんでしょうかね。