アリゾナで育ち、現在はカリフォルニア、ロサンゼルスを拠点に活動するシンガーソングライター、Kiana Ledé Brown = Kiana Ledé (キアナ・レデ)。
ソングライティングと並行して女優業も行う彼女は、すでにMTV制作のテレビドラマシリーズ、「スクリーム」などでも活躍中。
アフリカ、ラテン系、ネイティブアメリカン、そして白人のルーツを持ち、アメリカの移民問題で苦労してきた過去を持ちながらも、音楽の才能を培ってきた23歳は、リル・ウェインやショーン・ポールを手掛けるプロデューサー、Jeremy Skallerとの出会いによりその才能が開花。
2018年『Selfless』2019年『Myself』の両EPを経て2020年4月に待望のフルアルバム『KIKI』をリリース。
どの曲も90年代テイストと現代トレンドのR&Bをクロスオーバーさせたサウンドと、彼女のバックグラウンドがなせるキリっとした存在感がうまくブレンドされた作品。
エラ・メイやH.E.R好きにはたまらない内容です。早速レビューしていきましょう。
Kiana Ledé : レビュー
Mad At Me
アルバム『KIKI』より。アウトキャストの”So Fresh, So Clean“のフレーズを引用したサビがR&B、ヒップホップ好きの心をざわつかせる内容。
Chocolate feat. Ari Lennox
こちらも『KIKI』に収録。ファースト・アルバム『Shea Butter Baby』が好評だったAri Lennoxとのコラボ。
時期的にCovid-19の影響か、スマホで遠隔共演しているMVが泣かせます。
Labels. feat. Moneybagg Yo, BIA
こちらも『KIKI』に収録。Notoriou B.I.Gの「Juicy」でも使われていたMtumesの”Juicy Fruit“使いの90年代フレイバーにヤラれます。
でも懐古主義っぽくない仕上がりがグッド。
EX
『Selfless』『Myself』両方に収録されていた人気曲。
オーソドックスだけどしっかり、しっとりと聴かせる叙情感たっぷりなR&Bソング。
Get In The Way
『Selfless』より。エラ・メイのBoo’d Upを思わせる90年代エッセンスのトラップビート+コンテンポラリーR&Bの組み合わせ。
なかなかイイです。
Can I
『Myself』より。
サビのキメ台詞的な、”Maybe I’m out of line, out my mind”が耳に残るグルーヴィなR&B。イイですね。
Kiana Ledé : まとめ
シンガーと女優を両立するR&B界の逸材、Kiana Ledé(キアナ・レデ)でした。
どの曲も流行のR&Bサウンドの中にも彼女のバックグラウンドからくる芯の強い表現力が際立った作品でした。
今回紹介したアルバム『KIKI』からの3曲以外もかなり粒ぞろいで良質な曲ばかりで、幅広い層が楽しめる内容です。