シアトルで生まれ、ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするジャズドラマー、シンガー、ラッパー、プロデューサーの Kassa Overall (カッサ・オーバーオール)。
ジャイルス・ピーターソン主宰のBrownswood Recordingsと契約したニューヨークの新たな才能として注目を浴びる存在。
自らの音楽を”バックパック・ジャズ “と称する前衛的インプロヴィゼーションとフォークロックからヒップホップまでをも網羅した全方位的で多文化的なニュージェネレーション・ジャズは、NPR、BBC、ニューヨーク・タイムズなどから絶賛されています。
これまでもグラミーウィナーのテリー・リン・キャリントン「ソーシャル・サイエンス」への参加、ブランディー・ヤンガー、ドナルド・バード、メイヤー・ホーソーン、オノ・ヨーコ、ゲイリー・バーツなど、多くのアーティストとステージを共にしてきました。
2019年に発表したソロ・アルバム『Go Get Ice Cream and Listen to Jazz』には、アート・リンゼイ、セオ・クロッカー、故ロイ・ハーグローヴら大物ゲストが客演、2020年『I Think I’m Good』でもブランディー・ヤンガー、セオ・クロッカー、アーロン・パークス、ヴィジェイ・アイヤーなどが強力バックアップ。
LA、ロンドン、メルボルン、テルアビヴなど世界各地で起こっている強力なクロスオーバームヴメントのニューヨークからの最新回答を聴いていきましょう。
Kassa Overall : レビュー
My Friend feat. Arto Lindsay
『Go Get Ice Cream and Listen to Jazz』より。
2018年のブルーノート東京のアート・リンゼイ公演ではKassa Overallがドラマーとして参加していた仲での意気投合感のある、二人の中間地点のようなサウンドはRobert Glasper Experimentにも似た内容。
La Casa Azul (feat. Roy Hargrove)
故ロイ・ハーグローヴとの貴重なセッション。ニューヨークっぽいアバンギャルドな雰囲気が感じられる作品。
Please Don’t Kill Me feat. Joel Ross and Theo Croker
2020年『I Think I’m Good』より3曲。
若手ヴィブラフォン奏者、Joel RossとTheo Crokerのトランペット、”Please”のボーカルフックから不規則に進むビートがエクスペリメンタル×クロスオーバー。
Show Me a Prison (Feat. J Hoard & Angela Davis)
Phil Oches(フィル・オックス)の64年作「There but for Fortune」の「Show Me A Prison」という歌詞のフレーズカバーであり、アメリカの刑務所制度における不正を訴えるもの。
I Know You See Me
前出「Show Me A Prison」同様、アメリカの刑務所システムの不正義などを訴えるもの。ヒップホップのようで前衛的ジャズともとれる内容。
キーボードには日本人アーティスト「BIGYUKI」が参加。
まとめ
NYの天才”バックパックジャズ”ドラマー、 Kassa Overall (カッサ・オーバーオール)でした。
カリーム・リギンス、ロバート・グラスパー、セオ・クロッカー、クリス・デイヴらと共にニューヨークの新生代ジャズをけん引する新たな才能、ピースとして欠かせない存在になること間違いなし!