Jessy Lanza / ディープエレクトロニック・ポップシンガー

jessy lanza Electronic
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カナダ、ハミルトン出身のエレクトロニックポップ・プロデューサー、ボーカリスト、DJで現在はニューヨークを拠点に活動する Jessy Lanza (ジェシー・ランザ)。

Kode9主宰のロンドンのエレクトロニック、ダブステップの名門インディレーベル、Hyperdubと契約し、2013年『Pull My Hair Back』でデビュー。

ジャンルとしてはインディR&B~エレクトロニックポップの領域ですが、ヴィンテージシンセやドラムマシーンを効果的に活用し、Hyperdubらしいハードでミニマルでマニアックな世界観で注目され、続く2016年『Oh No』も同様にThe Guardian、New York Times、Pitchforkなど各メディアでも高い評価を受けています。

ジャネット・ジャクソンやポーラ・アブドゥル、ティンバランドらのファンク・R&Bの影響とイエローマジックオーケストラなどの1970年代と1980年代の日本のシンセポップからの影響、そしてジャズを学んだ背景によるポストモダンなアプローチは非常にユニーク。

2020年7月に最新アルバム『All The Time』をリリースしています。

今回はこの最新アルバムを中心にJessy Lanzaの世界観をレビューしていきます。

 

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Jessy Lanza : レビュー

Anyone Around

アルバム『All The Time』より4曲。

Dam FunkMndsgnのようなLA系エレクトロファンクに硬質感を出したサウンド。

イマドキな、テレワーク的遠隔セッションのMVも面白いですね。

 

 

Over And Over

ビンテージ感たっぷりなシンセ、固めのドラムマシーンによるエレクトロR&BとJassy Lanzaのポップ感のあるキュートなボーカルアレンジのバランスがイイ!Ekkaみたいな感じ。

 

 

Face

Machinedrumやシカゴフットワークっぽいドラムマシーン、バスドラムフックからディスコ的要素も入った自由奔放なつくりが非常にユニーク。この曲イイですね。

 

Lick In Heaven

ドリーミーなシンセサウンドとキャッチーなボーカルのバランスが絶妙なエレクトロニック・ポップ。

 

 

Oh No

2016年『Oh No』より。

自由でカラフルなビート展開、ミニマムなシンセコード、ブレイクの効果音が中毒的に脳を刺激します。

 

 

Homeshake – Like Mariah (Jessy Lanza Remix)

同郷カナダのローファイ、ドリームポップアーティスト、Homeshakeの曲をリミックス。原曲のローファイ感とは違ったJessy Lanza的斬新なアプローチ。

原曲

 

You Never Show Your Love feat. DJ Spinn, Taso

シカゴフットワーク、Teklifeの重要人物、DJ Spinn、Tasoの二人とコラボレーションしたChicago Jukeエッセンスの入ったミニマム・エレクトロR&B

 

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2013年『Pull My Hair Back』より。

これはカッコイイ。UK的というのかカナダ産というのか、LAとは違った現代エレクトロファンク。

 

まとめ

ディープエレクトロニック・ポップシンガー、Jessy Lanza (ジェシー・ランザ)でした。

ディープさとポップさの絶妙なバランス、内省的でありながらも活気に満ちたポップの美学は、FKA TwigsGrimesらとともに現代エレクトロニックポップの主流になっていくでしょう。

新作『All The Time』もシカゴフットワーク、アシッドハウス、ディスコ、ミニマルなどを絶妙なバランスで組み合わせたマニアも唸らせる独自のポップスを展開しています。おススメ!