台湾育ちでニューヨークを拠点に活動するミュージシャン、シンガーのTang Yuqiのステージネーム 9m88 (ジョウエムバーバー)。
台湾の實踐大學(Shih Chien大学=実践大学)でファッションデザインを専攻し、25歳でニューヨークのパーソンズ・スクール・オブ・デザインに入学し、その後ニュー・スクール・フォー・ジャズ・アンド・コンテンポラリー・ミュージックに編入してジャズヴォイスを専攻。
学生時に自主制作で音楽活動を開始し、2016年台湾のNo1ラッパー、Leo王にフィーチャーされた『陪妳過假日=Weekend With You』で注目され、Fishdoll、台湾シティポップのレジェンド馬念先(マー・ニェンシェン)とのデュエットなどにより台湾での知名度を上げ、2019年『平庸之上 Beyond Mediocrity 』でアルバムデビュー。
このアルバムは日本でもリリースされ、(アルバムには入ってませんが)竹内まりやの名曲「Plastic Love」のカバーでも話題を呼び、D.A.N.、STUTSなど日本の現代シティポップアクトとも共演。
R&B、ネオソウル、シティポップ、インプロヴィゼーション・ジャズをベースに鮮やかでレトロな雰囲気と艶やかなボーカルを武器に、インディポップが主流の台湾音楽シーンの中でひと際魅力的な輝きを放つアーティストです。
2022年にはOddisee(US)、SUMIN(KOREA)、Mitsu the Beats、StarRo(JPN)など世界各国から多彩なゲストを迎えてジャズ・ネオソウルを奏でる2ndアルバム『9m88 Radio』をリリース。
ゲストの顔ぶれからしても世界標準な内容となっており、この先の世界的躍進が期待される9m88をレビューしていきます。
9m88 : レビュー
Tell Me
『9m88 Radio』より、”九頭身日奈”以来となるDJ Mitsu the Beatsプロデュースによる第12回『金音創作獎 Golden Indie Music Awards』”R&Bソング賞’’ノミネート作品。
ピアノにcro-Magnonの金子巧、ベースにはShingo Suzukiをフィーチャーしたきめ細やかな上質な質感を伴うジャジーソウル。
Love Is So Cruel 愛好殘酷
ニューヨーク/ブルックリン拠点のマルチインストゥルメンタリスト、Arthur MoonプロデュースのクリアーなR&Bチューン。
A Merry Feeling
昨年リリースのクリスマスソング。透き通る伸びやかなボーカルがジャズヴォイス専攻・修士の実力が発揮されています。
九頭身日奈NINE HEAD HINANO
前作『平庸之上 Beyond Mediocrity 』より。こちrふぁもDJ Mitsu the Beatsがトラックメイクするポップ且つジャジー&クールな作品。
你朝我的方向走來 Walking Towards Me
2019年作。馬念先とのノスタルジック・シティポップ。
世界標準の台湾女性ネオソウルシンガー、9m88 (ジョウエムバーバー)でした。
ちなみに9m88 (ジョウエムバーバー)の意味ですが自身のイングリッシュネームと、学校のマイナンバー88をあわせたものだそう。
2ndアルバム『9m88 Radio』は多彩なジャンルアプローチと丁寧に創られた楽曲、そして9m88 のボーカルの魅力が凝縮された内容になっています。台湾の音楽シーン初体験の方にもおススメです。