あなたの知らない 70年代シティポップ
あなたは知っている?それとも初聴き?
「ザ・ベストテン」「トップテン」「夜のヒットスタジオ」…昭和の時代に隆盛を極めた音楽番組から数々のポップスや歌謡曲が流れ、全国民が今よりもずっと同じ流行曲を楽しんでいたそんな時代・・・
ピンクレディ、キャンディーズ、ジュリーに五木ひろし、細川たかし….昭和を彩るスターたちがテレビ画面に溢れ、テレビのスピーカーから流れるヒット曲を家族に向かって「シーッ!」とかやりながらラジカセのマイクで拾ってガチャ!と録音し、カセットテープでコレクションするという超アナログ技を駆使していた今日の50代以上の人には馴染み深い、70年代に送り出された掘り出し物のシティポップを見ていきましょう。
みんなが聴いていた昭和のヒット歌謡、ポップスを少し掘ってみると、今聴くと新鮮で意外にイケてるシティポップが沢山あることに気づきます。
50代以上の方はもしかしたら全部知っている(もっとあるだろと突っ込まれるかも)、40代以下の方は古いけど新しい音楽として聴いてみてください。
※一部視聴できるコンテンツがないものも含まれます。
ブレッド&バター – サマーブルー (1979)
1969年デビューの兄弟フォークデュオ。兄弟フォークデュオと言えばこの時代は「狩人」がメジャーでしたが、この時代のイケてる大学生以上には人気だった(想像です)、「湘南サウンド」プレイヤー。79年「Late Late Summer」から、今聴いても全く違和感ない傑作メロウチューン。
ラジ – TOKYO TASTE (1977)
本田淳子のソロプロジェクト、Rajie(ラジ)の1977年アルバム「Heart To Heart」より。Y.M.Oの高橋ヒロユキ作詞作曲、編曲;後藤次利が担当し、南佳孝とのデュエットという、一流クリエイターたちの粋はただものではないと唸らせる、時代を超越した極上アーバンチューン。
現代のシティポップにも確実に通ずる、源流的な曲ではないでしょうか。
笠井 紀美子 – バイブレーション
79年よりアメリカを活動拠点とした、インターナショナルな70年代和ものソウルディーバの代表的存在。笠井紀美子の腹が据わった骨太なボーカルと、恋愛の歌だけど男前な表現が思いっきりソウルフル。
岩崎宏美 – カンバセーション
コロッケのモノマネでもおなじみの、「シンデレラハネムーン」が大ヒットしたアルバム「パンドラの小箱」より、アーバンメロウポップス。
アイドル枠として活躍していた岩崎宏美ですが、日本レコード大賞・歌唱賞を受賞するその実力は本物で、その伸びやかな歌声と表現力に思わず息をのみます。
桑名正博 – 夜の海 (1976)
セクシャルバイオレットNo1の大ヒットでメジャーブレイクした、アン・ルイスの元旦那さん、桑名正博の1976年収録アルバム『Who are you?』より。哀愁たっぷりなメロウソウル。
妹さんの桑名晴子ver.1982年収録アルバム『MOONLIGHT ISLAND』でもこの曲をカバー。そちらも原曲をよりグルーヴィーに仕上げたシティポップに仕上げています。下のリンクから聴くことができます。
浅野ゆう子 – サマーチャンピオン
80年代から90年代にトレンディドラマの女王として君臨する浅野ゆう子のセクシー路線アイドル時代の、セルジオメンデスとマイケルセンベロ作曲による和物ディスコソング。カネボウ化粧品の夏のキャンペーンソングということもありジャケットも今では考えられない攻めの姿勢。
エルナンド&ヒップ – アイドルヒップ
和物DJご用達。最後はかなりキワモノ&レア和物ディスコ珍曲。
歌っているのはエル&ギムギンやエルナンド・クルスの名義で活躍した70年代ソウルディスコ歌謡のハーフシンガー、木村秀子と、ゴダイゴの低音ボイスベーシスト&牧師として有名なスティーヴ・フォックス。
そしてプロデュースはミッキー吉野。
みんな一流ミュージシャンなんだけど、曲の途中の掛け合いがなんともシュールなコメディ&アイドル賛歌。
まとめ
あなたの知らない 70年代シティポップ …でもR50は知っているかも。レアものだけあって試聴できるコンテンツがちょっと限られてしまいお手間取らせてしまいますが、まだまだ掘り起こせば沢山出てきそうな和物シティポップやレアグルーヴはまたご紹介します。
80年代シティポップはこちら。