イギリス北部のブラックプール生まれでロンドンを拠点に活動するアーティスト、Suzanna McDermottのステージネーム、 Suzi Wu (スージー・ウー)。
2017年EP『Teenage Witch』でデビューし、音楽全体からみなぎる彼女のパワーが感じられる粗削りなデジタルトラックとパブロックのようなアウトサイダーさと適度なポップエッセンスが散りばめられた4曲は、UKポップシーンに新たな風穴を開ける存在として注目されました。
その後、ヒップホップの名門Def Jam Recordingsとの契約に至り、2019年EP『Error 404』をリリース。
サーバーエラーの代名詞的なコードをタイトルとしたこのEPでは、UKグライムをよりハードにしたデジタルバウンスなトラックを中心に据え置いた、よりノイジーでダークなクラブフレンドリーなアプローチを展開。
前作から変わらない彼女のパワフルでカリスマ性のある雰囲気とこの路線は非常に相性が良く、FIFA20 Official Soundtrackへの選出、そしてApple iPhone 12でのCMソング起用とかなり注目度が上がっています。
Dua Lipa、Chali XCXなどUKエレクトロニックポップのセンターラインからはやや外れた独自のポジショニングを確立したSuzi Wuの楽曲をレビューしていきます。
Suzi Wu : レビュー
Eat Them Apples
iPhone12CM曲。カットギターとエネルギッシュなビートとコーラスが耳から離れなくなるナイストラック。
Highway
EP『Error 404』より。FIFA 20 Official Soundtrackに選出されたトラック。M.I.A.あたりを彷彿させるバウンシートラップ&ポップ。
Error 404
タイトルトラック。ビースティ・ボーイズ の影響を受けているのがわかるようなヒップホップオルタナティブな内容。
Taken Care Of
『Teenage Witch』EPより。力強いベースライン、ヒップホップの要素を持ったトラックとダークだけど馴染みやすいメロディのバランスが秀逸。
Grim Reaper
パンキッシュなオカルトポップ。
Jockey Full of Bourbon
トム・ウェイツの楽曲をユニークにカバー。
まとめ
パワフルなUKアウトサイダーポップ、Suzi Wu(スージー・ウー)でした。
イアン・デューリー、ビースティ・ボーイズ 、MFドゥーム、ベック、パティ・スミスを聴いて育ち、マンチェスターレイヴシーンやパンクに影響されたようで、振り返ってみるとそのまま表現に出ていましたね。