ブルックリン出身のマルチインストルメンタリストTAJA CHEEK(タジャ・チーク)によるバンドプロジェクト、 L’Rain (ロレイン)。
読み方としては”レイン”なんでしょうか、”ロレイン”でしょうか、ここではロレインとしておきます(理由は後述)。
マルチインストルメンタリストでエクスペリメンタリスト(実験主義者)であり、ソウル、サイケデリア、ゴスペル、ムジーク・コンクリート(フランス発祥の現代音楽)など数々のジャンルをコラージュのように混ぜ合わせて、悲しみ、変化、喜び、抵抗について表現しており、イェール大学で学内ラジオ局WYBCの音楽ディレクターを務めたり、卒業後ブルックリンでは、MoMA PS1などニューヨークの有名なアート施設でキュレーターとなるなど、そのバックグラウンドがなせるアーティスティックな音楽表現が特徴。
2017年1stアルバム制作中に他界した母の名である”Lorraine”からアルバムタイトルを『L’Rain』にしたようで、その名がバンド名にもなっていることから”ロレイン”が読み方としては正しいと思います。
その1stアルバムは、どこかノスタルジックでアコースティックな表現で、R&Bやネオソウルといった領域にとどまらずシューゲイズやチルウェイヴ、サイケデリアが万華鏡のように折り重なるサウンドコラージュが非常に印象的でした。
2021年には2ndアルバム『Fatigue』がリリースされ、その感性はより研ぎ澄まされ、よりディープで幻想的、ハイブリッドでシームレスな世界観が展開されており、ニューヨークタイムズ、NPR、ピッチフォークなどのメディアからも絶賛される注目作です。
ではそのL’Rainからおススメをご紹介します。
L’Rain : レビュー
Two Face
『Fatigue』より2曲。人間の力強さ、悲しみ、喜び、のようなものをより前作以上に鮮明に打ち出したような内容ですね。言葉が分からなくても、音楽表現だけで充分に伝わってきます。
Suck Teeth
Go, Stay (Stay, Go)
前作『L’Rain』より、インディロック、ネオ・サイケデリア、ネオソウルが浮遊しながら一体化していくようなユニークな作品。
ブルックリン出身のエクスペリメンタル・アーティスト、 L’Rain (ロレイン)でした。アルバムを通してストーリーとして聴きたい、非常に聴き応えのある作品です。