イギリス、マンチェスターをベースに活動する、ピアニストの Chris Illingworth、ベーシストのNick Blacka、ドラマーのRob Turnerによるジャズトリオ、 GoGo Penguin (ゴーゴー・ペンギン)。
ブレイクビート、エレクトロニカ、トリップホップにインスパイアされたドラムビート、フレーズループするピアノ、パワフルなベースラインで繰り広げられる、ミニマルミュージックを聴いているような近未来型ジャズ。
日本でも「ブルーノート・ジャズ・フェスティバル」
2009年結成、2枚のインディリリースを経てジャズの名門ブルーノート・レーベルと契約。2020年6月ブルーノート在籍3枚目となるセルフタイトル『GoGo Penguin』をリリース。
相変わらずのタイトで筋肉質なサウンドで、なんだかDJ Premireのビートトラックを聴いているようなフレーズループによる陶酔感、脳内ドーパミン炸裂な快感は、まるでピタゴラスイッチのごとくカッチリと正確無比に進行していく様、それを『ピタゴラ・ジャズ』と勝手に名付けることにしました。
そのピタゴラ・ペンギン、いや、ゴーゴー・ペンギンのセルフタイトルアルバムを中心に聴いていきましょう。
ソーシャルディスタンスなライヴ映像がアップされているのでそれ中心に、凝視してもよし、目を閉じて瞑想するもよしです。
GoGo Penguin : レビュー
Atomised
疾走感のあるピアノ、ベース、ドラムの化学反応!
F Maj Pixie
Fメジャースケールで進行する拡がりのある世界観と躍動感が素晴らしい。
Kora
ピアノを弦のように表現させた、どこか和を感じさせる音。
Raven
前作『A Humdrum Star』より。
優雅さと迫力を兼ね備えながらどこまでも正確無比に進んでいく、すごい技術を見せつけられてる作品。
Hopopono
ブルーノート以前の2014年アルバム『V2.0』より。
やはりこの曲が一番印象深い、ゴーゴー・ペンギンの代表作。徐々に早まるビートとピアノの高揚感が上品で洗練されていて素晴らしいんです。
NPR Music Tiny Desk Concert
これを見ておけば間違いないですね。アルバム『A Humdrum Star』から「Raven」~「Bardo」~ 「Window」と続きます。
まとめ
寸分狂わぬピタゴラ・ジャズの快感、GoGo Penguin(ゴーゴー・ペンギン)でした。
ジャズ独特のリズム、アドリブ、掛け合いとは違う、エレクトロニカやミニマルミュージックを聴いているような硬質でデジタルな雰囲気がありながらも、それぞれのパート、特にドラムのザラツキ感なんかはアナログな要素も持っている進化系、新感覚ジャズですね。
BadBadNotGoodとともに白人系ジャズの新境地をひた走る存在です。このループの快感をぜひ味わってください。
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