カリフォルニア州Oxnard(オックスナード)出身のドラマー、ボーカリスト、ラッパーとして、ジャンルを超越した次世代ヒップホップシーンをリードする存在となった Anderson .Paak (アンダーソン・パク)。
2018年11月16日にAnderson .Paak名義での3作目にあたる新作、生まれ故郷である街の名前である「Oxnard」をリリースしています。
彼は名前の通り、韓国系(母親)アメリカ人。(ここでは割愛しますが)いろいろと苦労、”Breezy Lovejoy”という名義での下積み活動を経て、2014年アルバム「Venice」でAnderson .Paak名義デビュー。
このアルバムも”Might Be”や”Put You On”等秀逸な曲が多く、西海岸ファンクマナーでありながらも叙情的で表現豊かなインストルメントと歌とラップとスポークンワードの狭間のような多彩性のあるボーカル表現を十分に示されていて、その独特のアーティスティックな存在感が印象的でした。
そして2015年、Dr.DRE待望の復帰作「Compton」で大々的にフィーチャーされたことで一躍注目を集め、2016年にはグラミー賞の「ベスト・ニュー・アーティスト」と「ベスト・アーバン・コンテンポラリー・アルバム」の2部にノミネートされることになる名盤、「Malibu」をリリース。
その後も当ブログでも取り上げたKnxwledge(ノレッジ)とのコラボレーションプロジェクトであるNxWorriesでの活動も記憶に新しい中での最新作リリース。
エグゼクティヴ・プロデューサー、ミキシングに西海岸のドン、Dr.DREを迎え、.Paakとはお馴染みの9th Wonder、Chris Dave等のプロデューサー陣、ゲストには当ブログでも紹介済みの新鋭女性ボーカリストKadhja Bonet、Kendrick Lamar、Snoop Dogg、J. Cole、Pusha T、BJ The Chicago Kid、Q-Tip等々強力です!
Review(レビュー)
Anderson .Paak – TINTS (feat. Kendrick Lamar)
「Oxnard」からのファーストカット。気持ち良いグルーヴトラックに、パクとラマーの掛け合いが織り成すパステルブギー。
The Chase (feat. Kadhja Bonet)
映画のワンシーン、サウンドトラックのような70年代シネマトラックがKadhja Bonetの世界観ともリンク。
Cheers feat. Q-Tip
高速でシャープなフロウでQ-Tip健在を印象付ける一曲。後半のジャジーな展開もGOOD
Anywhere (feat. Snoop Dogg & The Last Artful, Dodgr)
お気に入り。90年代G-Funkをメロディアスでグルーヴィにアップデート!
Bubblin
2019 年グラミー賞「Best Rap Performance」受賞曲。鬼気迫るサウンドとたたみかけるラップが独特の世界観の中で構築されているユニークな作品。
Anderson .Paak& The Free Nationals: NPR Music Tiny Desk Concert
リピート視聴必至。Tiny Desk Concert5本指に入る(個人的に)ベストライヴ。
<Set List>
まとめ
ジャンルを超越する次世代ヒップホップリーダー、Anderson .Paakの新作「Oxnard」を中心に紹介しました。
DreのAftermathからのリリースということもあり、前作「Maribu」よりもウェストコーストファンク色が強くなっている印象がありますが、予想通りのハズレなしアルバムですよ!是非全曲試聴してみてください。