ワシントンDCの二人組、Rob Garza (ロブ・ガーザ)と Eric Hilton (エリック・ヒルトン)により1995年に結成されたベテラン・エレクトロニカデュオ・・・ Thievery Corporation (シーベリー・コーポレーション)。
単に「エレクトロニカ」というよりも、レゲエ、ダブ、アシッドジャズ、インディア、ブラジリアン、フレンチ、ボッサ、ヒップホップが混在した、特に90年代中盤~2000年代に盛り上がりを見せていたPortishead、Massive Attack、Tricky、Unkle、DJ Shadowと共通するトリップホップやエレクトロ・ラウンジといったところ。
作品を聴いててもなんとなくヨーロッパ系、特にフランス系なんじゃないか、と思うくらいなんだろう・・・中南米系の音楽をヨーロッパのクラブミュージックのフィルターにかけてフランスっぽいオシャレなエッセンスを加えたようなセンスで、(勝手なイメージですが)アメリカ的ストレートさや武骨さが良い意味で感じさせない印象があります。
もう結成から20年以上を経過していますが、コンセプトは変わらず安定のクオリティで作品をリリースし続けていて、2018年、「Treasures From The Temple」においても、様々な世界の音楽に敬意を持ち、その独特の多文化的サウンドスケープを披露しています。
Thievery Corporation : レビュー
Voyage Libre
2018年アルバム「Treasures From The Temple」からのファーストカット。フランスのシンガーLouLou Ghelichkhani(ルー・ルー・ゲリッチカーニ)をフィーチャーしたアメリカ産のポップなフレンチ・エレクトロニックソング。
La Force De Melodie
エレクトロラウンジの名曲。これもLouLou Ghelichkhaniをフィーチャーしたレゲエタッチの曲ですが、感覚的ですが、とてもアメリカのグループとは思えないヨーロピアンなセンス。
San San Rock
Thievery Corporationお得意のジャマイカン・ダブ・インストメンタル!
Water Under The Bridge
アルバム「Saudade」でも参加していたアルゼンチン出身のシンガー、Natalia Clavier(ナタリア・クレイヴィア)をフィーチャーしたチルアウトなダウンビートエレクトロニカ。
Saudade
前作よりタイトル曲。このアルバムはかなり南米、ブラジル、ボッサに傾倒したアルバム。タイトル(サウダーヂ)に相応しいオーガニックでギターの音色が哀愁(サウダーヂ)漂いまくる。
まとめ
多文化的サウンドスケープ、 Thievery Corporation でした。エレクトロラウンジをベースにしながらもアルバムごとにアプローチを変える多彩なサウンドを聴かせてくれます。QuanticやKhruangbinとも相性良い無国籍…多国籍サウンドですね。
▼タイ式ファンクグループ、Khruangbinはこちら▼
「Treasures From The Temple」はこちらからも。