シカゴ出身で現在はLAを活動拠点にするラッパー、Tahj Malik Chandlerのステージネーム、 Saba (サバ)。
父親のソウルミュージックコレクションを聴いて育ったSabaは高校生の頃には作曲とプロデュースを手がけるようになり、シカゴのウエストサイドにある祖母の家の地下室にレコーディング・スタジオを作り、兄弟やいとこ、友人らと今でも活動するヒップホップコレクティヴPivot Gangを結成。
”Everybody’s Something“や”Angels“でのChance The Rapperとのコラボレーションを経て2016年末、同じシカゴ出身のNonameやTwistaらをゲストとして迎え入れた『Bucket List Project』をセルフリリース。
2017年2月、Sabaのいとこであり、師匠であり、Pivot GangのコラボレーターでもあるWalter Longが殺害されたことに直面したことを振り返るセカンド・アルバム『Care For Me』を2018年リリースし、シカゴトリビューン紙、NPRヒップホップ・アルバム・オブ・ザ・イヤー1位など高い評価を獲得。
Chance The Rapper世代のシカゴヒップホップシーンの中で一躍中心的存在となり、2019年には同世代シカゴ女性ラッパーの代表でもあるNonameやセントルイスのSminoとともにヒップホップグループGhetto Sageを結成。
Mick Jenkins、Denzel Curry、Xavier Omärといったアーティストとの楽曲のほか、自身のPivot Gangのアルバムなど多方面での活躍をする中で2020より活動拠点をLAに移し、2022年にKrayzie Bone、6LACK、G Herbo、Black Thoughtらをゲストに迎えたアルバム『Few Good Things』をリリースしています。
トラップベースのトラックから浮遊感のあるシンセ、ジャジーなメロディにBone Thugs-N-Harmonyの影響を感じさせるような語り系のフロウがハマるSabaからおススメトラックを聴いていきましょう。
Saba : レビュー
Come My Way feat. Krayzie Bone
『Few Good Things』からのファーストカット。『Care For Me』から続きPivot Gangの盟友Dae Dae PivotとDaoudのメイキングに、ゆったりと、しかしタイトに自身のヒーローでもあるKrayzie Boneとの掛け合いが刻まれるナイストラック。
GREY
『Care For Me』より。このアルバムはKendrick Lamarの『To Pimp A Butterfly』に匹敵する素晴らしい内容。おススメです。
Photosynthesis feat. Jean Deaux
『Bucket List Project』より。マイベストトラック。
シカゴを代表する若手ラッパーに成長した Saba (サバ)でした。拠点をLAに移し、ローカルな存在からより幅広くにエンターテイメントの世界へと羽ばたいていきそうです。