メイン州ポートランド出身のシンガーソングライター、Tucker Pillsbury(タッカーピルズベリー)のステージネーム、 ROLE MODEL (ロールモデル)。
元々学生の頃は映画製作、映画業界へ進むことを夢見ていたところにラッパーの友人が自分の部屋に音楽機材を置いていったところから音楽に目覚めるというユニークな経歴の持ち主。
その後、すぐにフルタイムで音楽を追求するために大学を中退することを考えたが、両親の反対にあい(あたりまえだ)、ピッツバーグのクラブでラップを磨き、YouTubeの音楽作製動画を観ながら独学で学び、オンラインで公開するという、ハマったらとことん突き進む超行動派。
彼はDiris(ディリス)という名前で、ポスト・マローンやファット・ジョーをフィーチャーしたショーに出演するまでになるが一転、『歌いたい』と思いつき、インディポップへと傾倒。
シンガーソングライターとして音楽を作ることを決心し、2017年、ロールモデルとして活動開始するというここでも直感的猪突猛進の行動力を発揮。
2017 初EP 『Arizona In The Summer』をTony Lanesなども所属するBenny Blanco(ベニー・ブランコ)がInterscope傘下に設立したレーベル、Mad Love Recordsからリリース。2019年にはシカゴで毎年開催される『ロラパルーザ音楽祭』で初のパフォーマンスをマーク。
その後も猪突猛進型精力的にEPをリリースしていて、2020年10月16日にはEP『our little angel』をリリース。そして2022年4月8日、待望のデビューフルアルバム『Rx』をリリース!まだまだ日本では取り上げられることは少ないと思いますので、ここで早取りチェックしていきたいと思います。
ROLE MODEL : レビュー
forever&more
アルバム『Rx』から先行カットされたハイライト。若々しさ溢れるストレートなインディポップ。
going out
EP『our little angel』より。
ヒップホップトラックとラップ的なフロウを感じさせるボーカルを軽快に乗りこなしていく青春ソング。
blind
BENEEとかともやや近いものを感じる、爽やかでスムース、ストレートなZ世代ベッドルームポップですね。このあたりはもっとブレイクアウトしても良い楽曲じゃないかと思います。
hello!
2019年EP『oh, how perfect』より。
メイヤー・ホーソンのようなホーン、ピアノ、ストリングスを含んだ60年代風のポップ・ソウルサウンドに、感情を抑えたボーカルが印象的な失恋ソング。
that’s just how it goes
アコースティックギターとクラップ、リズムマシーンのサウンドコントラストが鮮やかでバランスの取れたポップソング。センスいいですね。
notice me (feat. Benee)
blindでも触れたもともと大ファンだというBENEEとの共演作。
▼BENEEの記事はこちら▼
girl in new york
2017年初期の作品2つ。ローファイな雰囲気が漂うCub Sportsのようなシンセポップな作りでこちらも結構個人的に好きなタイプです。
Supermodel
こちらは4曲入りデビューEP『Arizona In The Summer』より。4曲ともこのような憂いさを伴うローファイ・インディでこういう路線もアリですね。
まとめ
突っ走るZ世代型ベッドルームポップ、ROLE MODEL(ロールモデル)でした。
ついこの間まで映画専攻でラップを経由したどり着いたとは思えない表現力と、これからもその表現力が進化していきそうな可能性を感じる人です。典型的にハマったら凝るタイプではないでしょうか。
Cosmo pykeや友人でもあるOmar Apolloあたりと一緒に聴きたいですね。