Future soul (フューチャーソウル)は2010年代に入りよく聞くようになったこのジャンルですが、端的に言うとネオソウルをベースに、R&B、ジャズ、シンセ・エレクトロサウンドを融合させた音楽・・・といったところでしょうか。
提唱したのはイギリスのソングライターであるDaleyのようですが、2011年に登場したオーストラリアのバンド、Hiatus Kaiyoteでこのジャンルの定義付けがなされたような気がします。
とは言っても個人的には一括りにネオソウルとしてまとめてしまっていたりしますが、ここで一度「フューチャーソウル」という切り口で新鋭バンドをまとめてご紹介します。
最近注目のイスラエル音楽シーンから3組、フューチャーソウルの本場(?)であるオーストラリア、そしてアメリカ、イギリスのアーティストから今の「フューチャーソウル」を見ていきましょう。
フューチャーソウル : おススメ7選
Future Soul#1 masok
イスラエル、テルアビブを拠点に活動する新鋭4ピースフューチャーソウルバンドで、11月にデビューアルバム「The Bigger The Risk」をリリース。パーカッシヴなトラックに特徴のあるシンセラインと女性ボーカリストJenny Penkinのソフトでありながら優雅でソウルフルな歌声が印象的なグループ。
Masok – The Bigger The Risk (Album)
Masok – Right Up Your Alley
アルバムからのファーストカット。この曲はかなりエレクトロ。
Future Soul#2 Buttering Trio
Giles Petersonがコンパイルする注目のネクストブレイカーを集約した人気コンピレーションアルバム、『Brownswood Bubblers』のTwelve pt.1で取り上げられたテルアビブ出身のRejoicer、Beno、KerenDunによる3ピースフューチャーソウルバンド。日本にも去年来日済。ファンクにエレクトロサウンドを融合させたオルタナティブでハイブリッドなサウンド。
Buttering Trio – Sail With Me
インディ~ネオソウル感の強いローファイサウンド。
Buttering Trio – I Cried For You
Future Soul#3 L.B.T
Buttering Trioの3人も参加するテルアビブのLaw Tapes Recordingsのレーベルミュージシャンを中心とした12人編成のコレクティブ、L.B.T (Live Beat Tapes)。ジャズ、ヒップホップ、フューチャーソウルを融合したイスラエルの音楽シーンが凝縮された内容。アメリカのSnarkey Puppyやイギリスのロンドンのネクストジェネレーションジャズシーンのイスラエル版のような熱気が伝わってきます。
L.B.T – Studio Sessions
L.B.T – Oh My Body
Future Soul#4 30/70 collective
フューチャーソウルの本場(と勝手に言ってる)、オーストラリアからシーンの最前線に躍り出てきた注目の9人編成コレクティブ、30/70 Collective 。ネオソウルベースにR&B、ジャズを巧みに取り入れ、ハスキーでソウルフルなAllysha Joyのボーカルが全体をスリリングで且つグルーヴィにまとめ上げている素晴らしいサウンド。
30/70 Collective – Fluid Motion – Album
10月リリースの3作目、「Fruid Motion」前作、Elevateも秀逸でしたが、それを大幅アップデートしたカッコよさ。必聴。
Allysha Joy – Orbit
Brownswoodより発売されたオーストラリア音楽シーンにフォーカスしたコンピレーションアルバム「Sunny Side Up」では、Allysha Joyのソロ”Orbit”が収録されています。
Future Soul#5 Mad Satta
アメリカ、ニューヨークベースの8人編成フューチャーソウル・コレクティヴ。2014年リリースの「Comfort」はネオソウル、ジャズ、R&Bを融合させた重厚で洗練されたサウンドが話題となり、その後バンドとしてのリリースはされていませんが2018年にボーカルのJoanna Tetersがソロアルバム「Warmer When It Rains」、ミニアルバム「Back To Brooklyn」を立ち続けにリリース。
Mad Setta – Comfort (Album)
Joanna Teters – Warmer When It Rains&Back to Brooklyn (Album)
両作品ともどちらかというとR&B色の強いつくり。
Future Soul#6 yakul
イギリス、ブライトン出身の新人4ピースバンド。Hiatus Kaiyoteの影響を受けたというだけあり、ネオソウルをベースにジャズ、エレクトロにロックのエッセンスを取り入れた、どの切り口でもセンスの良い作品に仕上げています。
Yakul – Getting Late
インディR&B寄りのネオソウル・・・といったサウンド。
Yakul – Getting Late EP
それぞれの曲のジャンル的切り口が違っていて全曲楽しめます。
Future Soul#7 Scrimshire
イギリスをベースに数々のミュージシャンと活動してきたプロデューサーであり、Wah Wah45sのレーベルオーナーを務めるAdam Scrimshireによるプロジェクト。ジャズ、ソウル、ファンクと現代エレクトロを融合したベテランらしい完成されたサウンド。
Scrimshire – After (feat. And Is Phi)
流れるようなピアノ、ストリングとセクシーな女性ボーカルがオシャレなジャジーサウンド。
Scrimshire – Listeners
まとめ
Future Soul おススメ7選でした。お気に入りは見つかりましたでしょうか?こうやってまとめてみると、やっぱり最新トレンドなサウンド、という感じでしたね。それにしてもイスラエルはアツいです。このブログでも紹介したGarden City Movementやイスラエルジャズと、イスラエル音楽シーンは注目です!