ニュージャージーに拠点を置くエレクトロニック、サンプリングベースのチルホップ・プロデューサーであり、Beatboxerの Flamingosis (フラミンゴーシス)。この名前は彼の父親が発明したフリースタイルのフリスビーの名前から取ったものだそう。
Flying LotusやJ Dilla、ヴィンテージ・ファンクやディスコ・ミュージックなどの影響を受けたソウルやファンク、ロック、日本のシティポップまで幅広いサンプリングを駆使したチルホップスタイルが魅力。
サンプリングセンスも良いですし、どの曲もインストルメンタルでボーカルがほとんどありませんが、(原曲のボーカルサンプルはありますが)グルーヴ感があって聴き易く、飽きないんですよね。
こういうジャンルって同じようなテイストになってしまいがちですが、アルバム通してかなり聴き込める作品をリリースしてくれるので、いつも彼の作品は楽しみにしています。
2018年作「Flight Fantastic」では、アルバムジャケットを日本グラフィックデザイナーの第一人者、大瀧詠一のジャケシリーズでもお馴染みの永井博のものだったりと、日本のシティポップやカルチャーのファンだったりもします。
2019年にFull Mixtape “Mood Provider”、そして2020年にはカナダのビートメイカーThe Kountとの共同制作、”Maniacs!”をリリースと相変わらずの旺盛な作品量を誇ります。
Discography(アルバム/ミックステープ)
Review(レビュー)
Flamingosis & The Kount – Maniacs! (feat. Falcxne)
The Kountと同郷カナダのビートメイカー、Falcxneも加わった2020年アルバムのタイトル曲。正直どこの部分でフィーチャーされてるのかわからないですね(汗)。ホーンのサンプリングソースは故Roy Hargroveの”Strasbourg/St Denis“(多分)。
Flight Fantastic
同じくチルヒップホップ系プロデューサーBirocraticとのカップリングによる2018年アルバムタイトル曲。グルーヴィでソウルフル。カッコイイです。サンプリングソースはブラザース・ジョンソンのルイス・ジョンソン夫妻が中心のバンド、PASSAGEの”Have You Heard The Word”
You Were Meant For Me
Flamingosisっぽさ全開のソウルフルでグルーヴィなチルホップナンバー、サンプリングソースはDebra Lewisの81年作”Meant for You“
Can’t Seem To Shake It
SweeSweet Charlsの”Soul Man“の有名フレーズとシカゴのヴォーカルグループ、Heaven and Earthの”I Can’t Seem to Forget You”をサンプリングした70年代的ファンキーチューン。
All I Know
アルバム「Newski」から。Bobby Caldwellの”My Flame“を使って異色のJuke/Footworkスタイルにしてしまったやつ。なにげにおススメ。
A Groovy Thing
アルバム「A Groovy Thing」からタイトル曲。これもおススメ。日本人ギタリスト、大村憲司”YUMEDONO“がサンプリングソース。日本人としてこの曲は知らなく、逆輸入的に教えてもらいました。
まとめ
個人的に大好きなキング・オブ・グルーヴィチルホップこと、Flamingosisでした。当ブログでもご紹介したSaib.もそうですが、最近盛り上がりを見せるチルホップ系はBGMとしても非常に重宝しますし、サンプリングソースを探して新たな発見をしてみたり、また聴き込んでも非常に楽しいジャンルだと思いますのでおススメです。