Ashley Henry / サウスロンドンの最重要ピアニスト

Ashley HenryJazz

イギリス、サウスロンドン出身のジャズ・ピアニスト、Ashley Henry (アシュリー・ヘンリー)。

祖父はジャマイカのメント・バンド“ジョリー・ボーイズ”のメンバーで、戦後後期のカリビアン・ジャズ・ブームとカリブ海のルーツを反映しており、5歳の頃からピアノを始め、その後英国王立音楽院(ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック)へと進学。

2016年に卒業後、ジェイソン・マルサリス、テレンス・ブランチャード、ジャン・トゥーサンらと共演、国際ピアノ・トリオ・フェスティバルではロバート・グラスパーとの共演も果たした。

同年、Jazz Re:Freshedより5曲EP『Ashley Henry’s 5ive』でデビュー。

古典的なトレーニングがなされた確かなスキルに未来志向なゴージャスで洗練された表現で、ロンドンのジャズシーンの中で頭角を現し、続く2017年『Easter-EP』ではルーク・フラワーズ(シネマティック・オーケストラ)、MCマティック、ジャン・トゥーサン、モンテ・ブッカー、アリシア・オラトゥジャ、モーゼス・ボイド、らとコラボレーション。

ジャズFMアワードのブレイクスルー・アーティスト・オブ・ザ・イヤーやライブ・エクスペリエンス・オブ・ザ・イヤーにノミネートされるなど、イギリス本国において高い評価を獲得。

2019年にデビュー・アルバム『Beautiful Vinyl Hunter』をリリースし、その多様性が評論家から高い評価を受け、ジャズ・ジャパンのアルバム・オブ・ザ・イヤー、BBC 6ミュージックの年間最優秀アルバムノミネート、フランス・ジャズ・マガジンの2020年のニュー・ジャズ・アーティスト・オブ・ザ・イヤーにも選出。

自身で設立したレーベルの〈ロイヤル・ロウ・ミュージック〉から2023年5月にはEP『My Voice』をリリースし、2024年には2ndアルバムもリリース予定。

多様性と奥深さ、確かなスキルにゴージャスで洗練された表現が魅力的なピアニストです。

Ashley Henry : レビュー

EP『My Voice』より2曲。自身のボーカルスキャットと緊張感のある鍵盤演奏とクラブミュージックを経由したようなドラムパターンの組み合わせ。

Ashley Henry | My Voice (Official Video)

 

複雑なドラムパターンとゴージャスなピアノ、自身のボーカルによる美しく情熱的なトラックは現代的なハービー・ハンコックの世界。

Ashley Henry | Love Is Alive (Official Audio)

 

2019年アルバム『Beautiful Vinyl Hunter』より、US新世代JAZZの旗手、Theo Crockerとのセッション。

Introspection

 

UKジャズらしいヒップホップやクラブミュージックとのつながりを感じさせる作品だが、Alfa Mistとはまた違ったクラシックに根付いた側面を感じさせる。

Ashley Henry – THE MIGHTY (Official Video) ft. Ben Marc

 

コロナ渦、ロックダウン中に行われたプライベートセッション。最高です。

The Lockdown Sessions – Ashley Henry Livestream – 23/03/2020 – 18:00(GMT)

 

サウスロンドンの最重要ピアニスト、Ashley Henry (アシュリー・ヘンリー)でした。個人的にもデビュー当時から大好きピアニストのひとり。来年の2ndアルバムも待ち遠しいですね!