ボルチモア出身でNY、ブルックリンを拠点とするマルチ奏者、シンガーソングライター、 Aaron Frazer (アーロン・フレイザー)。
現代型ヴィンテージ・ソウルの雄、Durand Jones & The Indications(デュランド・ジョーンズ & ジ・インディケーションズ)のドラマー、共同シンガー、主要メンバーとして『Morning In America』や『Is It Any Wonder?』、『Cruisin’ to the Park』などの楽曲制作やリードボーカルを担当し、ヴィンテージ感漂うシルキーなファルセットボイスを聴かせてくれていました。
そのAaron Frazerが先のグループと同様、話題のKhruangbinも所属する注目のレーベルDead Oceansと、当作品のプロデューサーも手掛けるThe Black KeysのDan Auerbach(ダン・オーバック)が立ち上げたEasy Eye Soundからソロ作品がリリースされていて、2021年1月にはデビューアルバム「Introducing…」がリリースされる予定です。
1950年代の映画俳優然とした昔ながらの男前なビジュアルに、プロデューサーのDan Auerbachらしいアメリカンで素朴なロックスタイルからリズム&ブルース、ドゥーワップ、得意のスウィート・ソウルまでAaron Frazerらしい魅力が詰まった作品になっていそうなので、早めのレビューをしていきたいと思います。
Aaron Frazer : レビュー
Bad News
「Introducing…」から3曲。
エルヴィス・プレスリーやダスティ・スプリングフィールドらを支えた、伝説のセッション・ミュージシャン・グループ、『メンフィス・ボーイズ』のパーカッショニスト、Sam Bacco(サム・バッコ)やBig Crown Recordsのスタジオミュージシャンを従えての、Gil Scott-Heronへのオマージュも込められた注目トラック。
Over You
60年代ノーザンソウルを彷彿とさせる、疾走感のあるビートと美しいファルセットボイスによるミックスディスコ。
If I Got It (Your Love Brought It)
軽快なビートに温もりのあるホーン、ギター、オルガンとファルセットボイスが一体となり、ハッピーな気分にさせてくれるアーリー70’sソウル。
Live on
Aaron Frazerの”The Flying Stars Of Brooklyn NY“名義による2017年作。アーロン・フレイザーらしい胸キュンのスウィート・メロウソウル。
Durand Jones & The Indications – Cruisin’ to the Park
Durand Jones & The Indicationsの中でも屈指の名曲。
しっとりと甘美なグルーヴと、60年代ソウル顔負けの美しいコーラスワークにトロけること間違いなしなスィート・ヴィンテージソウルの決定版。
まとめ
時代を超越したファルセットボイスシンガー、Aaron Frazer (アーロン・フレイザー)でした。
Dan AuerbachとAaron Frazerという白人2人の感性が創り上げる、ソウルミュージック愛に溢れた普遍的な音楽世界を実現した、カーティス・メイフィールドもビックリな作品ではないでしょうか。
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