カナダ、トロントを拠点にする女優、シンガーソングライター、Tamara Lindeman(タマラ・リンデマン)によるソロプロジェクトバンド、 The Weather Station (ザ・ウェザーステーション)。
2008年に自主制作による『East EP』で今の原型となるような内省的なフォークサウンドでデビュー後、『The Line』(2009)、まるでNick DrakeやJoni Mitchelleを聴いているような錯覚を覚える『All of It Was Mine』(2011)をリリース。
2013年シングルリリースの”Mule in the Flowers“ではカナダの音楽賞最高峰、SOCAN Songwriting Prizeにノミネートと順調なキャリアを築き、2017年セルフタイトルアルバムではよりワイドにロックのエッセンスを吸収したサウンドで表現の幅に広がりを見せ、2021年『Ignorance』は今までのキャリアの集大成ともいうべきフォークロックサウンドへと仕上げられています。
タイトでシャープなロック志向とストリングスや管楽器による優雅な表現が曲ごとにめくるめく移り変わり、タマラ・リンデマンの緊張と緩和を自在に操るボーカル表現にいつの間にかどっぷりとハマってしまうこと間違いなしな作品です。
The Weather Station : レビュー
Robber
『Ignorance』からのファーストカット。静かな立ち上がりから沸々と湧き出るようなイントロが印象的。
Parking Lot
アルバムでは”Robber”からおこの4曲目、”Parking Lot”まで、推進するビートを基調としたフォークロックサウンドが展開されている。その中でも最もポップに仕上がっているのがこの曲。
Thirty
前作『The Weather Station』からの人気曲。無駄なものがない、非常にシャープに創り込まれている作品ですね。
カナディアン・フォークロックの最高峰、 The Weather Station (ザ・ウェザーステーション)でした。シャープでタイト、無駄なものをそぎ落としたような潔さに、ほんの一瞬のソフトさを感じるタマラ・リンデマンのボーカルが心地よい優しさを感じられるような、そんなバンドですね。クセになります。