デトロイト出身のシンガーソングライターで、YouTuberでもあるQueen Naija Bullsのステージネーム、 Queen Naija (クイーン・ナイジャ)。
アフリカン・アメリカン、イエメン、イタリアの血筋を持った彼女は3歳の時から教会で歌い始め8歳のころには自作の曲を書いていたようで、シンガーを夢見て仕事をしながら受けたアメリカのアイドル発掘番組『Americcan Idle 13 (2014)』では1stラウンドで敗退。
挫折を味わいながらも不屈の精神で、警備員の仕事をしながら(元)夫であるシンガーのChris SailsとともにYouTubeチャンネル「Chris And Queen」を開設。残念ながらこのチャンネルは2017年の離婚とともに閉鎖したようですが、その後自身のYouTubeチャンネルより2018年に「Medicine」をリリース。
ちょうどH.E.RやElla MaiらコンテンポラリーR&Bのシンガーがブレイクアウトした時期もあってか、この曲も同様に上質なコンテンポラリーR&Bとして高い評価を獲得し、インディペンデントのアーティストとしては異例のビルボードHot100の最高45位につけるという快挙を達成。
メジャーレーベルが黙っているはずもなく、即、Capitolレコードとの契約が成立したというシンデレラストーリー。
その後キャピタルよりセルフタイトルEP『Queen Naija』をリリースしセカンドシングルとして『Karma』もビルボードHot100の最高63位とスマッシュヒット。
正統派コンテンポラリーR&Bシンガーとしての認知も高まりフルアルバムが期待されていたところで2020年10月30日、待望のファーストアルバム『missunderstood』をリリース。
Kiana Lede、Lucky Daye、Lil Durk、Lattoら新鋭のR&Bシンガー、ラッパーをゲストに迎えたアルバムから、2023年最新作までレビューしていきます。
Queen Naija : レビュー
Let’s Talk About It
2023年最初のシングル。2022年はBig SeanやBabyfaceとのコラボ、Mary J. Brigeのツアーサポートなど大物たちとの仕事が目立っていましたが、この曲を皮切りに次のアルバムに動き出しそうな予感。
Babyface, Queen Naija – Game Over
R&B界の巨匠ベビーフェイスが現代R&B界で気になる女性アーティストたちとのコラボレーションを実現したアルバム『Girls Night Out』よりQueen Naijaとのコラボ作。
MEDICINE
まずは2018年出世作。SZAやElla Mai『Boo’d Up』が好きな人には堪らない王道の現代コンテンポラリーR&B。2020年11月現在1.7億回再生を記録。
Lie To Me Feat. Lil Durk
Debargeの『A Dream』のピアノフレーズを使った90年代フレイバーなミッドチューン。
Bitter Feat. Latto
色々な血のミックスという意味でもLattoとの共演というところがイイですね。”Pretty girl with a hustle is a WINNER”のフレーズもイイです。
Pack Lite
Erykah Baduの『Bag Lady』やDr. DRE『Xxplosive』でも使われていた有名ギターフレーズ『Bumpy’s Lament』使いできましたね。どこかというか、タイトル通りかなりErykah Baduの『Bag Lady』を意識した作りです。
Ne-Yo feat. Jeremih,Queen Naija,Lil Durk – U 2 Luv (Remix)
JeremihとNe-Yoの2020年最新シングルリミックスバージョンに、『Lie To Me』でも共演したLil Durkとともに参戦。Mtume『Juicy Fruit』使いの90年代テイスト。
まとめ
不屈の正統派コンテンポラリーR&Bシンガー、Queen Naija(クイーン・ナイジャ)でした。
YouTubeが注目する新人アーティストをピックアップする『Artist on The Rise』にも選出され、ロサンゼルス中や、ニューヨークのタイムズスクエアでもコマーシャルされるなど、一層の注目を浴びている存在です。
H.E.R、SZA、Summer Walkerの流れを汲む、そのあたりが好きな人には絶対にハマること間違いないR&Bシンガーです。