独自の進化を続けているイギリスを中心としたヨーロッパのR&Bの世界から、イギリスと並ぶ音楽の中心地、フランスで育まれてきたR&B~ ヨーロピアン・フレンチR&B ~の注目アーティストをご紹介していきます。
ソウルミュージックをベースに、ジャズ、ヒップホップ、トラップビート、ポップスの要素とヨーロッパらしい煌びやかさを兼ね備えたサウンドに、フランス語の独特の語感がおしゃれ心をくすぐる、大人の男女におススメしたいアーティスト7選です。
Gaspard Sommer
ジュネーブを拠点にするピアニスト、プロデューサー、シンガーソングライターのGaspard Sommer(ガスパード・ソマー)。
大学でジャズを専攻し作曲と制作の修士号を取得した経歴を持ち、2017年にEP 『Out For A Run』でソロキャリアを開始。
James BlakeやToro y Moi、Frank Oceanのような繊細さと現代音楽のヴァイブスを取り入れたジャジー&ファンキーな、煌びやかさを備えたヨーロピアン・エレクトロR&B。
2020年には4曲EP『Nuances』をリリース。
STP – Gaspard Sommer
Grand Pianoramax – Un peu de temps ft. Gaspard Sommer
Jäde
リヨン出身で現在はパリを拠点にするシンガーソングライター、Jäde(イェーデ)。
2017年からSoundcloudを中心に自身の楽曲をアップしており、リヨンを代表するヒップホップクルーLyonzonや人気女性ラッパーLala &ceとのコラボレーションを経て2020年デビューEP『Première fois』をリリースし、いまフランスの音楽シーンで期待されている人物の一人。
若々しさと物憂げで官能的なポップを組み合わせたしっとりと都会的なR&Bサウンド。
Jäde – Docteur
Groupie Love feat. Bakari
Sabrina Bellaouel
パリ郊外出身のフレンチ・アルジェリアンシンガー、Sabrina Bellaouel(サブリナ・ベラオエル)。
2010年にパリのヒップホップ/ジャズトリオ、The Hopとのコラボレーション『Just Friends』でデビューし、アルジェリアのバックグラウンドを感じさせるアラビアックなビジュアルアートと、アバンギャルドなエレクトロニカを取り入れたオルタナティブR&Bトラックに、ロマンチックでセクシーなボーカルがミックスされた奥深く個性的な魅力を放っています。
2017年にデビューアルバム『Illusions』、2020年には6曲EP『Libra』をリリースしています。
Sabrina Bellaouel – Float
Sabrina Bellaouel – J’essaie
Keltoum
フランスの「エリカ・バドゥ」と称されるシンガーソングライター、Keltoum(ケルトゥーム)。
2018年にリリースされたセルフタイトルEP『Keltoum』はロンドンのJazz FMやジャイルズピーターソンのワールドワイドフェスティバルでも取り上げられ話題に。
ジャズのゴージャス感とポップエッセンスが散りばめられたネオソウルサウンドと、Keltoumの大人でスムーズ&エネルギッシュなボーカルのバランスが素晴らしいです。
KELTOUM – WHY WHY WHY
KELTOUM – I Showed You The Way
Crystal Murray
フランス、パリを拠点にするシンガー、 Crystal Murray (クリスタル・マレー)。
アメリカ・オークランドで生まれ、ジャズミュージシャンの父とアフリカやキューバ音楽の制作を手掛けるスペイン人の母のもとに生まれ、その後パリへ移住。
ヒップホップ、ジャズ、ハウス、インディ、ソウルを横断したセンス抜群なサウンドと18歳とは思えぬ堂々として大人びたボーカルが魅了します。
2019年にフランス人ミュージシャン/プロデューサーのPH Triganoのバックアップでシングル『After Ten』をリリース、2020年6月にデビューEP『I Was Wrong』がリリースされています。
Crystal Murray – August Knows
Crystal Murray – Princess
Claire Laffut
ベルギー出身でパリを拠点にするモデル、シンガー、ミュージシャンのClaire Laffut(クレア・ラファット)。
シー・バイ・クロエに続き、2018年のシャネルの香水「ガブリエル・シャネル」のキャンペーン動画に起用されファッション界でも存在感を放つ、クラシック音楽のバックグラウンドをもったミュージシャン。
ソウル、ジャズ、レゲエ、ボサノヴァのテイストをフランスらしい洗練さをまとったポップに仕上げた洒脱なサウンドと、ややハスキーな声質で気怠く歌うクレアのボーカルがファッショナブルなR&Bポップ。
2018年にデビューEP『Mojo』をリリース。
Claire Laffut – Vérité
Claire Laffut – Étrange Mélange
Bonnie Banane
パリを拠点にするオルタナティブR&B系シンガー、Bonnie Banane(ボニー・バナン)。
2012年にデビューシングル「Muscles」をリリースして以来、2作のEP含めコンスタントに楽曲をリリースしており、Loubensky、Papooz、Jimmy Whooらフランスのプロデューサー、アーティストらとのコラボレーション、また、コメディアンの側面も持っているようでマルチな活躍をされています。
2020年には初のフルアルバム『Sexy Planet』をリリース。フレンチエレクトロの雄Pala Oneや、Monomite、Varnish La Piscineらとの共同制作によるバラエティ豊かでスペイシー、そして奥深い世界観が展開されたオルタナティブR&Bを披露しています。
Bonnie Banane – La Lune & Le Soleil
Bonnie Banane – Flash
ヨーロピアン・フレンチR&B : まとめ
ヨーロピアン・フレンチR&B7選でした。
ヒップホップもかなり盛り上がっているフランスの音楽シーン。
R&B界隈もその影響を受けていますが、今回はピュアなネオソウル、ジャズ寄りのアーティストを中心にセレクトしました。しかしフランス語(英語の曲もありますが)というだけでこんなにもオシャレに聴こえてしまうのが不思議ですね。