ワシントンDC出身でNYを拠点に活動するマルチインストゥルメンタリスト、シンガーソングライターの James Tillman (ジェームズティルマン)。
同じワシントンDC出身のMarvin Gayeを彷彿とさせる官能的ロマンシズムとモダニズムの両方を併せもったソウルシンガーとしてNYはもとより日本のソウルファンからも高い評価を得ています。
2014年4月のEP『Shangli LA』でデビュー、各音楽メディアやジャイルスピーターソンのラジオBBC6プログラム、ネクストブレイカー発掘で好評のコンピレーションアルバム『Brownswood Bubblers 11』でピックアップされ高い評価を獲得。
2016年の初アルバム『Silk Noise Reflex』では洗練さとヒューマニティ溢れるジャズ、ヒップホップ、ソウル、R&Bをアコースティックギターを中心にシンプルな構成でブレンドしたネオ・フォーキーソウルを展開。
2020年にはアルバム『Modern Desires』、それを前章でフォローアップしたパンデミック中の短編ストーリー的EP『VM2』をリリース。
2022年パンデミック明けでリリースされたアルバム『Magic City Thrill』では自身の恋愛や愛情に関する経験、家族やコミュニティの人々の物語や経験からインスピレーションを得た作品をリリース。
よりシャープでダンディ、そしてセクシー。そんなオトナ感満載な、東海岸っぽいクレバーさと緻密さを持ったサウンドワークによるモダンソウルが繰り広げられています。
James Tillman : レビュー
Magic City Thrill
アルバム『Magic City Thrill』からのタイトルカット。スリリングなリズムトラックとティルマンのダンディでセクシーなボーカルがシンプルながら引き込まれる作品。
Arizona
シンガポール発のアンダーグラウンドレーベル、Darker Than Waxの企画によるキュレーションシリーズ第一弾、『Various Channels Vol.1: NYC』のアルバムオープナーにセレクトされたシングル。
ドラムのドライブ感が気持ち良いR&B/ソウル。このコンピは他にもJitwan、David Marstonらのディープでセンス良い曲が並んでます。
Tokyo Love Affair
2020年James Tillman『Modern Desires』より。
本作は過去と未来の二分がテーマとされ、夜~朝の時間軸で語られていくアルバム。その中から来日時の記憶、回想、夢想を表したような東京テーマの作品。
Keep Rising
2020年『VM2』より。
物静かにパンデミックのなかの心のコントロールを唱えているような内容。
Luv 2 U
アトランタのソングライター、Flwr Chyldの2019年『Iridescent Luv』からのコラボレート作品。James Tillman作品とは違ったチル・ヒップホップなビートと緩やかに流れるボーカルが気持ちいい。
Casual Encounters
『Silk Noise Reflex』からの人気曲。
ファルセットボイスが素晴らしい、シンプルだけど奥深いずっと聴いていられるようなピュアソウル。
And Then
『Shangri La』より。橋本徹監修のコンピレーションアルバム『Folky-Mellow FM 76.4』に収録された、ブラジル帰りに作成されたこのEPを物語る南米産アコースティックの雰囲気漂うフォーキーメロウソウルの傑作。
まとめ
大人のモダン・シルキーソウル、James Tillman (ジェームズ・ティルマン)でした。
男らしさと愛情と脆弱性、繊細な人間性を反映したようなサウンドとボーカルに惹きつけられる上質なソウルミュージック。大人の人にじっくりとかみしめて欲しい、そんな作品です。
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