ナイジェリアのラゴス出身のシンガーソングライターTemilade Openiyiのステージネーム、 Tems (テムズ)。
ナイジェリア人の母と英国人の父の間に首都ラゴスで生まれ、地元の合唱団やピアノを習い、ローカルなナイジェリアンアフロミュージックに加え、ローリン・ヒルやエイミー・ワインハウスといった英米の現代音楽に影響され楽曲制作を開始。
2018年にシングル「Mr.Rebel」でデビュー、2019年にリリースされた「Try Me」はイギリスのRadio AfricanaやApple Music Chartで1位、ストリーミングでも1,000万回再生以上のヒットとなり早くもシンガーとしての頭角を現す。
ナイジェリアの同年代アーティストにおけるアフロビートと欧米の現代音楽を融合させたナイジェリア・アルテシーンにおいても非常に重要なシンガーであり、Wizkidのナイジェリア・アルテの一大ヒット作「Essence」にフィーチャーされ、ソウルトレインアワードの受賞やグラミー賞「Best Global Music Performance」にもノミネート。
イギリスのメディアであるBBCが評論家や音楽業界への調査により毎年選出する、BBC Sound of 2022にもノミネートされ、ドレイクやビヨンセ、ジャスティンビーバーといったメジャーアーティストとの共演も果たし、今後メジャーシーンにおいても大きく飛躍していく可能性を秘めたナイジェリアンシンガー。
独特の歌いまわし、しっとりと深く、知的な印象を抱く雰囲気が非常に魅力的です。
Tems : レビュー
Free Mind
2022年作。ソロ作として初の全米チャート50位以内(最高46位)を達成。しっとりとしたナイジェリアンアルテビートと、聴いただけでわかる独特の声、歌いまわしが健在。
Future – WAIT FOR U feat. Drake, Tems
こちらはFUTUREの全米No1作にドレイクと共演。共演作として初の1位じゃないでしょうか。この先メジャーアーティストとしての道が開けたような気がする一曲。
Found feat. Brent Faiyaz
2021年デビューEP『If Orange Was A Place』より。弦楽器メインのしなやかな楽曲にBrent Faiyazとの美しい掛け合い。おススメです。
Wizkid – Essence feat. Tems
この曲を外してWizkidもTemsもナイジェリア・アルテも語ることはできない現代アフロビートアンセム。Wizkidの曲ですが、個人的には完全にTemsが食ってる、彼女が主役のような曲。ビルボードホット100で最高9位の大ヒット作。
のちにジャスティン・ビーバーも加わったバージョンもリリース。
Beyoncé – MOVE feat. Grace Jones , Tems
Beyonceの『RENAISSANCE』にも参加。しかもGrace Jonesとともに!着実にメジャーシーンでの存在感が増してきています。
メジャーシーンに飛躍するナイジェリアン・シンガー、 Tems (テムズ)でした。着実にメジャーでのブレイクへのステップを踏んでいるように思える彼女ですが、あとはソロでのもう一つ”映える”楽曲に出会えれば全米トップ10入りも近いんじゃないかと思います。
個人的にも非常に好きなシンガーですのでぜひ実現してもらいたいですね。